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更新日:2007年9月

Drからの守れ安産!メッセージシリーズ第8回
「眠りが胎児を育てる。女性の睡眠システムは偉大!」の巻

妊娠したら、「なんだか眠くて…」「いくら寝ても寝たりない感じ」…。仕事中に眠気に襲われて困った人も多いのでは? でも、それは、赤ちゃんを無事に育むための生物としての戦略だった!? 今回は睡眠研究の第一人者、井上昌次郎先生のお話です。

女性の眠りシステムは、男性より緻密に出来ている

井上昌次郎先生

井上昌次郎先生
東京医科歯科大学名誉教授
1935年生まれ。東京大学理学部卒業後、同大学大学院生物系研究科博士課程修了。理学博士。米国留学、ドイツ留学等を経て、1972年に東京医科歯科大学教授に就任。睡眠のしくみを脳科学の立場から研究。世界睡眠学会連合理事、アジア睡眠学会会長、日本睡眠学会理事などを歴任。著書に『「快眠」最強の知恵』(すばる舎)、『眠りを科学する』(朝倉書店)など多数。

睡眠をコントロールしているのは、脳幹という部分です。脳幹の中の視床下部には、生命を維持するために欠かすことのできない自律神経や食欲、性ホルモンなどをコントロールする指令センターもあって、それぞれが互いに影響しあっています。たとえば、強いストレスで交感神経の優位が続くと眠れなくなったりしますし、食欲が満たされれば副交感神経が優位になって眠くなる、というように。こうしたメカニズムは男女にほぼ共通ですが、大きく違うのが性ホルモンです。
男性の性ホルモンの分泌は、女性のように大きな変動がありません。ですから、睡眠の指令センターが性ホルモンの影響を受けることもほとんどないのです。
ところが、子どもを産む性である女性の場合は、女性ホルモンの指令センターがつねに活発に指令を出しています。排卵や月経を起こし、妊娠を維持し、分娩を開始させ、おっぱいを出す……、そのたびに女性ホルモンの分泌はダイナミックに変化しています。このとき、睡眠の指令センターともさかんに情報交換しあって、女性は眠りを変化させているのです。

脳幹の視床下部には、眠りや自律神経、食欲、性ホルモンなどの指令センターが集中。女性ホルモンと睡眠の関係は密接に作用しあっている。

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ホルモンの働きで月経前は眠くなる

女性ホルモンは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つがありますが、これが眠りには、それぞれ逆の方向に働きます。月経から排卵までの間、さかんに分泌される卵胞ホルモンは覚醒を促します。おおいに活動して受精のチャンスを増やそうとしているのです。そして、排卵後に多量に分泌される黄体ホルモンは、睡眠を促します。月経に備えてしっかり休養させようとしているのです。「月経前になるとすごく眠い…」など、体験的に知っている人も多いと思います。
妊娠すると黄体ホルモンは、さらに活発に分泌され、眠気が一層強くなります。

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妊娠中の眠りは、胎児を育てるための防御システム

ママの眠りが胎児を育てる。とくに妊娠初期は無理しないで十分な睡眠をとりましょう。

卵子が受精して分裂を繰り返し、数日後に子宮内膜に着床する――。それが“妊娠”です。この妊娠の成立に、“眠り”は大きな役割を果たしています。
眠ることで体がリラックスして筋肉の緊張が解けるので、子宮内膜もゆるんで着床しやすくなるのです。
逆に強いストレスや睡眠不足が続いて、子宮の筋肉が緊張して硬くなっていると、受精卵はなかなか子宮内膜に潜り込むことができません。たとえ着床しても、子宮の筋肉が緊張で強く収縮すると、流産につながりかねません。緊張を解くいちばん簡単な方法。それが睡眠なのです。
妊娠初期に黄体ホルモンが急激に上昇して、強い眠気に襲われるのは、「胎児がうまく育つためには、母体がエネルギーをムダづかいしないでリラックスしたほうがいい。そのためには眠ってしまうのが一番」という、生物学的に非常に優れた戦略なのです。
女性も男性と同じように働いている現代社会で、「眠たくなったから眠る」ということはなかなか難しいでしょう。でも、女性が本来持っているこの優れた生物としての戦略に、あまり逆らわないほうがいい。赤ちゃんの成長のために、ぜひ眠りを大切にしてほしいと思います。

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妊娠後期の不眠は、工夫で乗り切る

妊娠中盤は、ホルモンの分泌も安定してくるので、「眠くて眠くてしょうがない」というようなことはなくなってくるでしょう。
妊娠後半は、逆に眠りにくくなります。これは性ホルモンの影響というよりも、おなかが大きくなる、体が重くなるなどの物理的な状況が原因といえそうです。近づいてくる出産や赤ちゃんを迎える生活への不安など、精神的なことが原因で寝付けないこともあるでしょう。
それでも眠ることは必要ですから、できるだけラクな姿勢をとったり、寝具を替えてみたり、軽く昼寝をしてみるなど、いろいろ工夫してみてください。

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産後の眠りはおっぱいとともに

産後は、夜中の授乳などでまとまった眠りがとりづらくなるでしょう。この時期はあまり細かいことにこだわらない“いい加減”さが大切。眠れるときに眠る、という考え方で乗り切りましょう。授乳をしていると、眠くなることがありますが、これは乳汁を促すプロラクチンというホルモンがたくさん分泌されるため。このホルモンとそれを指令する放出ホルモンにも睡眠を促す作用があるのです。
赤ちゃんにおっぱいをあげながら、ママもうとうと……。これもまた、生物の自然な姿なのです。

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脳の健康、ぴちぴち肌のため、眠りでメンテナンス

人生の中で“眠り”はムダな部分、などと思ってはいませんか? でも人間はロボットではありませんから、眠らないと生きてはいけません。
睡眠中の脳内では、情報の神経経路など問題がないかを点検し、修復する作業が行われています。熟睡することで昼間活躍した脳の情報を整備してメンテナンスし、守っているのです。
睡眠中は、成長ホルモンもたくさん分泌されます。そのおかげで、筋肉や骨、皮膚細胞などの新陳代謝が促されます。寝不足だと肌の調子が悪いのは、代謝が遅れて古い皮膚を使わなくてはならないから。ぴちぴちとした肌のためにも、眠りは必要なのです。
人間は生まれてから死を迎えるまで、活動と睡眠を繰り返しています。「目覚めて活動する」と「眠ってメンテナンスする」は2つでワンセットですから、眠りをないがしろにはできません。

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眠りは百人百様。“理想の睡眠”にとらわれないで

眠れないときの… おすすめ安眠法
足浴、手浴で血流をよくしよう

眠るためには、手足から熱を放出して脳の温度を下げなければならない。冷え性の人は血流が悪いので脳がクールダウンしにくい。足浴や手浴、マッサージやストレッチなどで寝る前に血流をよくしておこう。お風呂はぬるめのお湯にゆっくり浸かって。じっくり下半身を温める半身浴もおすすめ。

眠る前は脳を興奮させない

就寝前の1〜2時間は、脳が興奮するような強い光、激しい音楽やテレビ番組もやめて、リラックスしてゆるゆる過ごそう。

最近は睡眠障害など、眠れない悩みを抱えている人が増えていますが、「よい眠り」というのは十人十色、百人百様。同じ1人の人でも生まれてから死ぬまで、眠りのタイプがずっと同じということはありません。日々、違うといっていいでしょう。
ですから、「昨日はあまり眠れなかった」とか、「寝起きの気分がよくなかった」など、あまり思いわずらわないでください。睡眠時間が短くても、深い眠りを得て脳と体が満足していることもあります。
よく「8時間睡眠」と言われますが、科学的な根拠はありません。「8時間睡眠が理想」という思い込みはかえって危険です。本当は6時間で充分な人が「これじゃあ寝不足だわ」と思い、まったく無意味にストレスを抱え込んでしまうからです。
また、寝起きの気分がよくなかったからといって、眠りの質が悪かったとも限りません。起きるタイミングが悪かったりすると、そのときの気分だけで、全体の眠りの質までよくなかったと思い込んでしまうのです。
眠りは、とても柔軟で多様性に富んでいます。「こうでなければいけない」という思い込みを捨てて、気楽に考えたほうがよい眠りを得られるでしょう。

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監修/井上昌次郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)

 

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