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妊娠線のメカニズムと対策

2018.06.18

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妊娠中は順調に過ごし、おなかの赤ちゃんの成長にも配慮することは大前提ですが、できれば産後まで美しい体も保ちたいものです。妊娠・出産で体がダメージを受けると、現れやすいのが妊娠線です。「妊娠中のケア次第で、妊娠線の有無や残り方はまったく違います」と話すのは、妊娠線のケアを施術メニューに取り入れている、やまどう鍼灸接骨院院長の牧華子さんです。妊娠線のメカニズムや対策を知り、まだ始めていない人は今日からさっそくケア開始!

監修者プロフィール

牧華子院長
やまどう鍼灸接骨院

看護師として婦人科・整形外科・泌尿器科を経験。さらに柔道整復師として活動後、2007年より現職。マタニティマッサージや妊娠線予防ケアなど、妊婦向けメニューが口コミで評判を呼ぶ。
やまどう鍼灸接骨院

妊娠線ってナニ? なぜできるの?

急激に大きくなるおなかに皮膚の伸びがついていけず、ミミズが這ったように現れる赤い筋が「妊娠線」です。いわゆる「肉割れ」で、「ストレッチマーク」「脂肪線」と呼ばれることもあります。

皮膚は、一番外側の「表皮」、毛根などがある「真皮(しんぴ)」、脂肪細胞や毛細血管などがある「皮下組織」の3層構造でできています。一番外側の表皮は伸縮性がありますが、真皮と皮下組織は表皮ほど伸びることはできません。妊娠すると、赤ちゃんの成長に伴いおなかはグングン大きくなっていきます。それに合わせておなかの皮膚も伸ばされるのですが、表皮は伸びるものの、真皮と皮下組織が伸びについていけず亀裂ができてしまうことがあります。この亀裂が表皮から透けて見えるのが、妊娠線です。

妊娠線はどのような経過をたどる?

妊娠線は、妊婦さんの5割以上に見られるといわれています。とても個人差があり、まったく出ない人もいれば、数本、数十本出る人も。症状が軽ければ色は薄いですが、重症になるほど濃くなります。

妊娠線の多くは、かさつきやかゆみを感じることから始まります。亀裂した部分が炎症を起こしているため、最初は赤紫色のミミズ腫れのように現れます。やがて黒ずむように変化し、出産後は白っぽく残り、数ヶ月たつころには肌表面のテカリのようになります。一度妊娠線が現れると時間の経過とともに薄くて目立たなくなりますが、残念ながら完全に消えることはありません。

妊娠線は、いつからできるの?

初産婦さんは、おなかが急に大きくなってくる7ヶ月ごろから多く見られます。経産婦さんは、4~6ヶ月ごろには見られるといいます。

初産婦さんと経産婦さんのどちらも、8~9ヶ月になるとおなかが急激に大きくなるので、妊娠線の発症率はグンと上がります。ただし、要注意なのはこの時期だけではありません。牧さんによると、「実は出産の瞬間がピーク」といいます。「出産するときは、いきんで赤ちゃんを外に出します。いきむときに下腹部に力を入れるので、瞬間に皮膚が伸ばされて妊娠線ができてしまうのです。また、なかなか赤ちゃんが出ないと助産師さんがおなかを押してくれることがあります。押されるたびに皮膚は伸ばされるので、この場合も妊娠線が出ることが珍しくありません」

出産の瞬間に出る妊娠線に対処するためには、「陣痛が始まったら、破水していない場合は入浴やシャワーを浴びて、妊娠線が出やすい場所にクリームやオイルを塗って病院へ向かってください」と牧さんはアドバイスします。そのひと手間で、発症をできるだけ防ぐことができます。

妊娠線ができやすい人の特徴

妊娠線は、誰にでも必ずできるものではありません。できやすい人の特徴を知っておきましょう。

  • 急に体重が増えた

    急に体重が増えると、その分おなかも急激に大きくなり皮膚が伸ばされます。そのスピードに追いつくことができず、真皮や皮下組織が裂けて妊娠線が出ることがあります。

  • 経産婦

    一度出産を経験していると子宮が伸びやすくなっており、思った以上に急激におなかが大きくなることが珍しくありません。また、「ひとり目のときは妊娠線が出なかった」と油断したり、「上の子の育児で忙しい」などの事情で妊娠線のケアに手が回らないといった理由もあるでしょう。

  • 皮下脂肪が厚い

    皮下脂肪が厚いと皮下組織がますます伸びにくくなり、亀裂が生じやすくなります。

  • 多胎妊娠

    赤ちゃんの数だけ、余計に子宮が大きくなります。その分皮膚が伸びるので、真皮や皮下組織が裂けやすくなります。妊娠中期以降は、より大きくなったおなかの下が見えにくく妊娠線に気づかないことが多いので、鏡でよくチェックしてください。

  • 乾燥肌

    妊娠するとホルモンバランスが崩れ、肌が乾燥しやすい状態になります。乾燥した肌は伸縮性に乏しいので、おなかの皮膚の伸びについていけず妊娠線が出やすくなります。夏にエアコンのきいた部屋に長くいると、肌が乾燥しやすくなるので気をつけて。冬の乾燥には、加湿器などを活用するとよいでしょう。

  • 冷え性

    血の巡りが悪いので、十分な栄養が体に行き渡りにくくなります。そのため、皮膚への栄養や水分が不足して乾燥しやすいのが原因です。

  • つわりが長引いている

    つわりがひどくて何度も嘔吐している人は、食事から摂る栄養が皮膚まで十分に行き届きにくく、皮膚が乾燥しやすくなります。

  • 体型が小柄

    もともと小食な人が多いので、つわりなどで余計食べられなくなる傾向が。栄養が赤ちゃんへ積極的に回ってしまい、妊婦さんの皮膚まで十分に行き届きにくく、皮膚が乾燥しやすくなります。

体のどの部分に出やすい?

妊娠線が出やすい場所は、妊娠により皮膚が急激に引き伸ばされる部分で、おおよそ決まっています。

  • おなか
  • 乳房の下や乳輪周辺
  • ひざの裏
  • 太もも
  • おしり

中でも、最も出やすいのはおなかです。そのほか、妊娠週数が進むにつれて乳腺が発達し、大きくなっていく乳房にもよく出ます。「おなかや乳房の下は、妊娠後期になると目が行き届きにくい場所なので、鏡などでチェックすることが必要です。また、おしりの外側はショーツがこすれて皮膚にダメージを受けやすく、さらに妊娠線が出ても見えにくいので要注意ゾーンです」(牧さん)

妊娠線を防ぐための対処法

「妊娠線を出さないようにしたい」「もう出てしまったけれど、これ以上ひどくさせたくない」という人は、いくつかの対処法を覚えておきましょう。

  • 急激に体重を増やさない

    出産までに増えてよい体重は人それぞれですが、+7~10㎏程度が一般的です。医師に指導された以上の増え方をしている人や、食べづわりがある人は注意が必要です。

    妊娠中の食事はカロリーをおさえて、必要な栄養をバランスよく摂ることが前提ですが、それは妊娠線の対策にもつながります。和食中心にして味つけは薄味にし、煮物や和え物を増やして油分を抑えるといった工夫をしましょう。豆腐、ささみ、小魚など、高たんぱくで低カロリーな食材を意識して摂ることも大切です。

  • マタニティ用ガードルや腹帯でおなかを支える

    大きくなってくるおなかを支えるマタニティ用ガードルや腹帯は、皮膚が伸びすぎるのを適度に抑えることができます。妊娠5ヶ月ごろを目安に着用することがおすすめ。

  • 風呂にゆっくりつかり、皮膚の血行を促す

    入浴する際、湯船にゆっくりつかり体全体を温めましょう。皮膚の血行がよくなり、水分補給も十分にできます。特に夏はシャワーだけですませてしまう人がいますが、体を内側から十分に温めることができないので注意を。

  • 適度な運動をする

    適度な運動で体重の急激な増加を抑えることは、妊娠線のできにくい体づくりに有効です。ウォーキングは、散歩がてら自分のペースで始められて手軽です。家事や階段の上り下りといった日常動作も、妊婦さんにとっては適度な負荷がかかるよい運動です。

    ストレッチ、ヨガ、マタニティスイミングなどは、プロの指導を受けながら行うと安心です。ただし、始めるときはかかりつけ医に確認してからにしましょう。

  • 妊娠が分かった時点でケアをスタート!

    妊娠すると、ホルモンの変化で肌が乾燥気味になることが珍しくありません。また、吐きづわりなどで食事量が減り、栄養不足で十分な栄養や水分が皮膚まで届かず乾燥しがちになることもあります。皮膚は、新しい細胞に生まれ変わるのに時間がかかります。そのため、まだおなかの大きさに変化が見られない妊娠初期から、なるべく乾燥を防ぎ、肌の状態を良好にしておくことが大切です。

    「妊娠前からケアしておけば、妊娠線の発症率はグンと下がります。『すでに、妊娠線が出た』という人でも、その時点からケアすれば悪化を防ぐことができるので、遅いということはありません」と牧さんは話します。

  • ケアのポイントは、保湿と血行促進

    妊娠線のケアに役立つ代表的なアイテムは、クリームとオイルです。どちらも保湿と血行促進を目的とし、皮膚の伸びがよくなります。クリームとオイルはどのようなものを選べばよいのか、以下で詳しく解説します。

妊娠線対策の味方になるクリームとオイル

妊娠線の対策によいクリームやオイルは、保湿力が高いものが大前提です。うるおいのある肌には柔軟性があり、急激な伸びに対応できます。さらに、肌触りがなめらかで伸びがよいものを選ぶと、肌に滑らせて塗るときにマッサージ効果が出て血行促進につながります。「妊娠中期ごろまでは朝晩の1日2回、中期以降は朝昼晩の3回を目安にケアしてください。クリームとオイルを併用できると理想的です」と、牧さんはアドバイスします。

クリームとオイルを併用するときの使い方

  1. 入浴後、体を軽く拭いて水滴が少し残っている状態のときに、妊娠線が出そうな部分にクリームを塗る。
  2. 体をきちんとタオルで拭いてから、オイルを塗る。

「併用はコストがかかるし、どうしても面倒」という人は、入浴後に体が軽く濡れた状態でオイルを塗るだけでもOK。入浴で補給された水分が体から蒸発するのを防ぎます。「ただし、オイルがついた体をタオルで拭くと、タオルにオイルがついて酸化してにおいやカビの原因に。こまめにタオルを洗ってください」(牧さん)

妊娠線を防ぐのにおすすめのクリーム 種類や選び方

クリームは、油分と水分がバランスよく配合されています。また、塗ったあとにベタつかないので使いやすいアイテム。「妊娠線用」と明記されているものは保湿力が高く、なめらかで血行促進にもつながりおすすめです。授乳期のママや赤ちゃんにも、使用できるものが多いという利点もあります。そのほか、無添加や低刺激、無香料なども安心して選べるポイントです。

妊娠線を防ぐのにおすすめのオイル 種類や選び方

オイルは油分が多く、肌から逃げる水分にフタをするイメージで保湿力が抜群です。また、伸びがよくてマッサージしやすく、血行促進にもピッタリ。妊娠線のケアによいのは、植物由来のスクワランオイルとホホバオイルです。どちらもなめらかで肌にスーッと伸びてなじむうえ、浸透力も優秀。購入するときは、商品に「妊娠中でも使用可」と明記されているものを選びましょう。「特にスクワランオイルは、水のようにサラッとしたつけ心地でベタつきがありません。当院でも、妊婦さんにはスクワランオイルを使っています」(牧さん)

オイルの中でも、アロマオイルには人気があります。ただし、分娩促進や子宮強壮といった作用がある、妊婦さんには「使ってはいけない」とされているものも。すべてのアロマがそうとは限りませんが、使用したい場合は医師などに相談することが原則です。

クリームやオイルの塗り方は?

クリームやオイルの塗り方には、いくつかのポイントがあります。クリームやオイルを両手にとってなじませ、妊娠線に沿ってマッサージするように塗ります。手に力を入れると皮膚にストレスがかかるので、肌の上にやさしく滑らせるイメージで行います。体の部位によって違いがあるので、確認しておきましょう。

  • おなかの場合
  1. クリームやオイルを両手でよくすり合わせる。体温でクリームやオイルが温まり、浸透力がアップ。
  2. おなかや脇腹など、おへそを中心に円を描くように広範囲に塗る。
  3. 妊娠線は、スイカの模様のように縦に入ります。おなかの下に両手を当て、手のひら全体を使い、上へ向かってやさしいタッチで滑らせる。
  4. 胸の下、ふくらはぎ、太もも、おしりも同様に。
  • 乳輪周辺の場合
  1. クリームやオイルを両手でよくすり合わせる。
  2. クリームやオイルを乳輪周辺に塗る。
  3. 妊娠線は、乳輪を中心に放射線状に出ます。指2~3本を使い、乳輪から外側に向かってやさしく滑らせる。
  4. おへそ周辺も同様に。

妊娠後期になると、大きいおなかを抱える体への負担が大きく、「クリームやオイルを塗るのがおっくうになる」という妊婦さんが珍しくありません。8~9ヶ月は妊娠線が出やすい時期なので、ケアをやめてしまうのはリスクが高くなります。そんなときは、パパが手伝ってあげてくださいね。「ここにも塗ろうか」「こう塗ると気持ちいい」など、お互いに声をかけながら保湿ケアを行うと、妊婦さんはリラックスできるうえ、毎日のコミュニケーションづくりにも役立ちます。

保湿ケアはいつまで行う?

保湿ケアは「出産したら終わり」と思いがちですが、牧さんによると、「母乳が出る人と出ない人で若干違います」とのこと。

母乳がよく出るママは、授乳していると多くの栄養が赤ちゃんに回るので、お母さんへの栄養が皮膚まで十分に届きにくくなり肌が乾燥して妊娠線が出やすい傾向が。一方、母乳の出が悪くて授乳をミルクに頼っているママは自分だけに栄養が回るので乾燥はひどくないため、妊娠線の出るリスクは低いです。

  • 母乳がよく出るママ……授乳している間は、今までと同じ頻度でクリームやオイルを活用し、保湿ケアを続ける。
  • 母乳の出が悪く、授乳をミルクに頼っているママ……乾燥が気になったときにクリームやオイルで保湿ケアをすればOK。

妊娠線を消すには?

妊娠線ができてしまっても、「洋服に隠れるので、あまり気にしない」という人が多いようです。「ただし、ひざの裏からふくらはぎにかけて妊娠線が出ると、スカートをはいたとき見えてしまうことがあります。ふくらはぎに妊娠線が出る人は、下半身にむくみが強く出た人。妊娠中に体重増加が激しい、塩分を摂りすぎたという人は気をつけてください」(牧さん)

前述のように、一度出てしまった妊娠線を完全に消すことは難くなります。「どうしても気になる」「元通りにしたい」という人は、皮膚科や整形外科で相談し、レーザーや炭酸ガスで治療するという方法もあります。とはいえ、「期待し過ぎてはいけません」と牧さん。「満足度は多少上がるかもしれませんが、今より薄くなる程度。妊娠前のように元通りになるかというと、そううまくはいきません」と注意を促します。

妊娠線は、赤ちゃんとの大切な思い出

「妊娠線は、できないに越したことはありません。でも、妊娠線が出て産後に残ってしまったからといって、決してネガティブにとらえて欲しくないと思っています。当院に来る患者さんで、『妊娠線が残ったけれど、これを見ると懐かしくて』と笑顔で話すお母さんもたくさんいます。お子さんとの大切な思い出の印となっているのでしょう」と、牧さんは話します。

妊娠線は、誰にでも出る可能性があります。そのリスクを把握した上で、肌のお手入れを早めに心がけることが大切です。もし妊娠線が出てしまっても、きちんと受け入れてポジティブにとらえることができるといいですね。

監修/やまどう鍼灸接骨院 牧華子院長

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