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妊娠中のトラブル・症状

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「つわり、なんとかしてぇ~!」その2

2016.04.06

「赤ちゃんが元気に育っている証拠ですよ」なんて言われても、ママにとってはつらい「つわり」。しかも、その症状は人によってさまざまです。妊娠初期にやってくるこの試練を、一体どうやって乗り切ればいいのでしょうか?
前回に引き続き、今回のテーマは「つわり」。アロマセラピストや栄養士の方にお話を伺ってきました。毎日の生活に取り入れやすいアロマテラピーによるアプローチや、アメリカで実践されているつわりを抑える方法をご紹介します!

取材協力・監修

助産師・マタニティアロマセラピスト 浅井貴子さん

新生児訪問指導歴約20年以上のキャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行うほか、母親学級、マタニティースイミング、アクアビクスのコーチとしても活躍。最近では、タレント・大島美幸さん(森三中)のアロマ指導をしたことでも知られる。病院勤務時代、プレママのむくみや腰痛、肩こりなどの悩みに対して「妊娠中だからしょうがない」「出産すれば治るからがまんしましょう」としか言えない医療の限界に直面。残念そうな表情を浮かべていたプレママたちを笑顔にしたいと志し、13年前から 『プレママ★アロマ教室 』を主宰。東京・調布市で隔月開催している教室は、キャンセル待ちが出ることもある人気の講座。
プレママタウンの「妊娠線」 「いぼ痔・切れ痔」 「会陰切開・会陰裂傷」 の記事でも監修。

管理栄養士 一政晶子さん

理栄養士、米国登録栄養士(RD)、米国栄養サポート臨床師(CNSC)、臨床栄養学修士。アメリカの急性期病院の現場で働く栄養士としての経験を活かしながら、情報サイト「All About」での執筆活動ほか、多くのメディアに登場し、実用的な栄養管理のコツ、病気ごとの療養食・食事療法の基礎知識を広めている。一男一女の母。
プレママタウンの 「貧血・鉄分不足」 の記事でも監修。

つわりは、
胎盤ができるまでの辛抱!

アロマテラピーは、西洋の代表的な代替療法。お薬を飲むのに抵抗を感じるマタニティ期も、香りを「嗅ぐ」という芳香療法なら……。うん、なんとなく、身体にやさしい感じがします!

そこで、このシリーズの「痔」や「会陰マッサージ」の回でお世話になった、助産師でアロマセラピストの浅井貴子さんに、再び助けを求めました。

「つわりは、本当につらいですよね。子宮の中で、絨毛(じゅうもう)から胎盤になるまでが一番大変なとき。でも、必ず、終わりはきます。この時期は自分の体調を一番に、食べたいものを好きなだけ食べ、取り入れられそうなものだけを選んで、取り入れてくださいね」と浅井さん。

絨毯の毛のような組織「絨毛」が徐々に分厚くなり、胎盤が完成するのが、ちょうど妊娠12週ごろ。この前後の時期が吐き気やだるさのピークだった、という人がほとんど。早い人だと生理が遅れてすぐから症状が出る人もいます。

つわりは永遠に続くわけじゃない、「明けない夜はない」ので、まずはめげずに、つわりと対峙しましょう。

「オェ~!」には、
ミントや柑橘類の
香りがおすすめ

「食べると吐く!」という人もいれば「食べないと吐く!」という人もいる。どないやねん! なにがしたいねん! と、1日100回くらいツッコミたくなる不条理。それが、つわり。

食べづわり、吐きづわり、匂いづわり、眠りづわり、よだれづわり……と、タイプはまさに千差万別ですが、症状によってやはり、使うアロマも変わってくるのでしょうか?

「そうですね。ムカムカする時はペパーミント、唾液が出たり口の中がネバネバするような時はレモンやグレープフルーツをおすすめしています。だるくて動けない時で前向きになりたい時などは、ベルガモット、オレンジがいいかな…」(浅井さん)

浅井さんの監修で作ったブレンドオイル「マタニティリフレッシュ」は、妊娠中でも安心して使える三種類の柑橘系エッセンシャルオイルを配合したもの。ほどよい強さで、爽やかな酸味のある香りが特徴だそうです。

マグカップを使った
お手軽!芳香浴

これらのエッセンシャルオイルは、どうやって使うといいのですか?

「体調が悪くてぐったりしているときに、ディフュザーやポットなどの器具を準備するのはおっくうですよね。気分が悪いと感じたら、さっとすぐに取り出して使う方法がいいと思います」

たとえば、ハンカチやティッシュにエッセンシャルオイルを1~2滴垂らして嗅ぐだけ。芳香浴と呼ばれる方法。常にアロマを嗅いでいたい方は、アロマペンダントを身につけるのもおすすめだそう。

ということはもしかして、つわりの時期の必需品「マスク」にアロマをたらすのも、アリ?

外からのニオイやウイルスの侵入を防ぎながら、好きな香りをずっと嗅いでいられる「アロママスク」は、もしかして一粒で3度おいしい方法かも!?

「ホッと一息つきたいときは、マグカップを使った蒸気吸入法がいいですよ。蒸気吸入法は一般的に、バスタブや足湯にエッセンシャルオイルを落として使いますが、妊娠中は肌が敏感になっているのであまりおすすめしません。マグカップに熱湯を入れてエッセンシャルオイルを1~2滴たらし、蒸気を吸い込むように、カップの上でゆっくりと深呼吸をしてみてください」(浅井さん)

こんな手っ取り早い方法があったなんて! 電子レンジでお湯をつくれば火も使いません。お手軽~!! あ、でも間違って飲んじゃったりしないでくださいね!

「つわりの時期で怖いのは脱水です。何か口にできそうなら、お茶や飲み物でアロマの力を取り入れることもおすすめしたいですね。アロマ専門店『生活の木』で販売している“ハーブ蜜酢”は、やさしい甘さのハーブビネガー。妊娠中でも飲みやすいです。レモングラスかハーブコーディアルがこの時期はいいと思います」

こちらは浅井さんが監修したハーブティ「マタニティブレンド」。ハイビスカスとローズヒップの酸味がさわやかです。つわりの時期はビタミンCを多く摂取すると回復度が違う、というデータもあるそうです。

朝イチおやつが
吐き気に効く!?

最後に、「貧血」の回でお世話になった、アメリカで活躍中の管理栄養士、一政晶子さんにもお知恵を借ります。

一政さん、「つわり」ってやっぱり万国共通のものですか?

「はい、その通りですね。つわりは英語で『morning sickness』と言います。直訳すると朝の体調不良、となりますね。アメリカではつわりは朝が一番つらい、空腹を避けるのがよい、という認識があるため、朝起き上がる前にベッドの中でクラッカーなどを食べ、胃をある程度満たしてから起き上がる、というのがつわり対策の定番です」

な…なるほど……起き抜けに、ベッドでクラッカー…。うーん、日本人的には、ちょっと…(汗)。でも、小さなおにぎりとか、ちょっとしたお菓子ならあり、ですね!

「アメリカのもう一つの定番といえば、生姜(ショーガ)。ジンジャーエール、ジンジャー入りクラッカー、生姜紅茶、生姜の砂糖漬けなど、たくさんの商品が出ています」(一政さん)

生姜は日本でも「すっきりした」という人と「ダメだった」という人がいるみたい。ほんと、このあたりも、千差万別。いろいろ試してみるしかないですね。

つわり期の定番サプリは、
ビタミンB6

ところで、日本では「食べづわり」「吐きづわり」「においづわり」などつわりにさまざまなタイプがありますが、アメリカではどうなんでしょう?

「うーん、特にそのような分類の仕方は耳にしませんね。ですが、つわり中の食事は、香りの強いものや温かく湯気が多い食事は避けるのがコツ、と言われています。これは、日本でいう、においづわりの対策になるといえますね」(一政さん)

このシリーズの「貧血」の回でも紹介したとおり、アメリカはサプリメント文化。つわりの時期の定番サプリは、吐き気を抑えるといわれるビタミンB6をメインにしたものだそうです。

「しかし、私自身、2回の妊娠がいずれもひどいつわりで……。ビタミンB6も生姜も摂りましたが何をしてもダメでした。脱水だけはしないよう栄養補助剤のようなものを作って飲んでいましたが、これもほぼ吐いてしまうため、胃が空になっている食事と食事の間に摂るようにして、少しでも栄養が吸収されるよう気をつけていました。もはや気分をよくするため、というよりは、病院送りにならないためのつわり対策でした(苦笑)」

さすがの管理栄養士さんでも、お手上げになることがある、手ごわい「つわり」。それでもいつかは終わる!! 希望を捨てずに、いろいろ試しながら、この時期を乗り切りましょう。

取材協力・監修/
助産師&アロマセラピスト・浅井貴子さん
管理栄養士&米国登録栄養士(RD)・一政晶子さん

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