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妊娠中のトラブル・症状

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貧血・鉄分不足は食事の摂り方&サプリで解決

2015.12.02

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妊婦健診で血液検査を受けたら、めまいなどの自覚症状がないのに「貧血」と診断されて鉄剤が処方された、というのはよくある話です。貧血は、ママの体だけでなく赤ちゃんにも影響する可能性のあるトラブル。それなのに、「妊婦の約3~4割は貧血」といわれるほど、妊娠中は貧血になりやすい状態なのです。
油断していると怖い貧血。毎日の生活の中でできる予防法はないのでしょうか? 管理栄養士で、現在はアメリカでも活躍している一政晶子さんに伺いました。

取材協力・監修

一政晶子(いちまさあきこ)さん

管理栄養士、米国登録栄養士(RD)、米国栄養サポート臨床師(CNSC)、臨床栄養学修士。アメリカの急性期病院の現場で働く栄養士としての経験を活かしながら、実用的な栄養管理のコツ、病気ごとの療養食・食事療法の基礎知識を広めている。情報サイトAll Aboutで、「栄養管理・療養食ガイド」執筆中。一男一女の母。

貧血は、
妊婦と胎児の大敵だ!

妊娠すると、母体は血液の量を増やして自分と赤ちゃんの体の隅々に血液を届けようとします。妊娠30週ごろをピークに、なんと3~6割ほども循環する血液量が増えるのです。

ところが、それに比例して赤血球まで一気に増えるわけではありません。それでも、赤ちゃんへは優先的に鉄分が送られていくので、母体の血はどんどん薄くなってしまう…。これが、妊娠すると「鉄分不足」の貧血になりやすい理由です。

「貧血になると、妊婦自身の心身の不調だけでなく、赤ちゃんの健康にも影響します。近年は、貧血は早産との関連性も指摘もされています」と、管理栄養士の一政晶子(いちまさあきこ)さん。

貧血がひどくなると出産時に血が止まらなくなったり、血圧が下がったときに救命処置で使う薬が効かなくなったり…ととても危険。母子に重大なトラブルを起こしかねない「貧血」ですが、しかし、あまり症状を自覚できないせいか、どこか事態を軽く見がちです。

「自覚症状はあるんですよ。なんとなくだるい、息切れがする、ときどきふらっとする、立ちくらみ、疲れやすい、いらいらする、このごろ注意散漫で……などなど。ですが、これらをすぐに貧血と結びつけて考える人は、少ないかもしれません」

鉄分不足による貧血は、たんぱく質やビタミンCなど、他の栄養素不足の兆候である可能性もあるといいます。

貧血はじつに、妊婦の、胎児の、大敵なのです!

日本人は貧血に
なりやすいの!?

現在、米国で管理栄養士として活躍している一政さん。アメリカ人と比べると、日本人は貧血になりやすいのでしょうか?

「日本では“鉄分=成人女性に不足しやすい栄養素”として知られていますよね。でも、アメリカの成人女性の場合、鉄分は充分に摂取できている、とされている栄養素です」(一政さん)

やっぱり、日本人は貧血になりやすいのですね!

「でもその理由は、民族の体質的な違いではありません。日本の女性は、やせている女性が多いですよね。普通体型なのに、痩せたい痩せたい、とダイエットしている女性も多い。つまり、ふだんの食事からの栄養摂取が足りていない。鉄分は“たんぱく質”に多く含まれていますから、肉をたくさん食べるアメリカ人に比べて、日本女性は、ふだんからのたんぱく質摂取量が少ないのではないか、と私は考えています」

さらにアメリカでは、妊娠前から妊娠中にかけて、鉄を含む妊婦用のマルチビタミンを摂取する慣習があるといいます。そのこともあって、妊婦の貧血も日本よりずっと少ない、といいます。

「日本では、妊娠すると食事からの鉄分摂取を増やそうとして、それまでの食習慣を大幅に変えたり、特定の食材にこだわってしまう傾向が強いように思います。でもそれが結局うまくいかずに、食事から鉄分が摂れず、病院で多量の鉄を含む薬(鉄剤)を処方されることになる……。これは、外から見ていると、ちょっとあたふた苦労しすぎている感じ。逆に栄養バランスをくずしてしまうのではないかと心配です」

「妊娠したらレバー」は
NG!?

一政さんが指摘する“こだわりすぎる特定の食材”とは、レバーのこと。確かに、妊娠すると「レバーを食べて血を増やさなきゃ!!」と意気込む声が、あちらこちらから聞こえてきます。

「レバーは鉄分を豊富に含みますが、ビタミンAも多く含みます。妊婦がビタミンAを過剰摂取すると、胎児に奇形を起こす可能性が高くなることはよく知られていますよね。国立健康・栄養研究所が発表している、妊娠中に摂取していい最大量は、1日4,500µg。これって、みなさんが想像している以上に少ない値だと思います」(一政さん)

4,500µgのビタミンA、というのはいったいどのくらい?ピンとこないので、食材に換算してみましょう。

<ビタミンAの含有量>

  • 豚レバー:100g当たり13,000µg
  • 鶏レバー:100g当たり14,000µg
  • 牛レバー:100g当たり1,100µg

えええっ!?豚や鶏レバーだと、100g食べただけで、1日に摂っていい最大量の3倍にもなってしまうんですね!!

「レバーが好きでもないのに、とにかく鉄分のためにレバーを食べる!というのは、逆にビタミンAを摂りすぎるリスクが高くなるだけですから、やめましょう。レバーが好きな人も、たまに適量を食べるくらいにしましょう」

豚レバー100gは、生肉でこれくらい…。薄切りで5枚ほど。2切れ食べただけで、ビタミンAオーバーに!

レバーの代わりに食べる
べきは、「たんぱく質」

「レバー」がよくない、となると、貧血予防にはいったい何を食べればいいのでしょう。

「鉄分が不足しがちな背景には、たんぱく質不足があります。つまり、たんぱく質を十分にとれば、鉄分も同時に摂れるということになるんです」(一政さん)

たんぱく質の豊富な食べ物といえば…、肉、魚、卵、大豆食品、ピーナッツ…などですね。これらには、鉄分もちゃんと含まれている、というわけですね。

「そうです。まずは、妊娠前と妊娠初期は、たんぱく質をしっかり食べて、充分な鉄分摂取をめざしましょう」(一政さん)

いったいどのくらいの量を食べればいいのでしょう?

「大ざっぱですけれど、少なくとも1食に付き、植物性たんぱく質のお豆腐や納豆なら200g、肉や魚など動物性なら100g程度を目安に食べるといいと思います。同時に、ビタミンCの多い食材、野菜や果物も一緒に食べると、鉄分の吸収率がアップします。要するに、よく言われているバランスのよい食事、ということですね」(一政さん)

妊娠初期の鉄分を補う、
朝・昼・夜のメニュー例

朝、昼、晩…と3食すべてにおいて、たんぱく質をしっかり摂る!というのは、ふだん、しっかりと肉や魚を食べていない人にとっては、かなりの努力が必要かもしれません。

「しかし、ママと赤ちゃんのため、妊娠初期までは、こうした食事で充分な鉄分摂取を目指しましょう!外食するときでも、肉や魚の定食を選ぶなどの工夫をしましょう。こうしたバランスのいい食事は、これからの育児にも絶対に必要なことですから、今から練習、クセをつけていきましょう」(一政さん)

写真は、妊娠前と妊娠初期に必要な鉄分(10.5~13.5mg)をカバーする、一政さんオススメのメニュー例です。

<朝ごはん>

卵焼き、野菜入りのみそ汁

<昼ごはん>

お肉とピーマンの炒め物

<夜ごはん――その1>

魚の南蛮漬け&ピクルス野菜

<夜ごはん――その2>

鶏もも肉のトマト煮込み&野菜

そして、おやつには、枝豆がオススメ。

「枝豆はビタミンCと鉄分の両方が同時に摂れるスグレモノなんですよ!」(一政さん)

妊娠中期・後期からは、
鉄サプリを活用しよう

さて、妊娠前、初期の鉄分(10.5~13.5mg)は、なんとか前述のような料理でカバーできました。ところが、妊娠中期、後期となるとさらに15mgも必要量アップ。妊娠していないときの2倍以上になります。いったいどうすればいいの?

「こうなると食べ物だけで鉄分を摂取するのは難しいです。もともとたんぱく質をがっつり食べている人は別ですけれど、多くの場合、食べ物だけでは必要量に到達しないと思います。鉄分に気を取られて、かえって食事のバランスを崩しかねません。実際、私も妊娠したときに、食べ物だけでは無理、と判断しました」と一政さん。

結局、病院での「鉄剤」に頼るしかないのでしょうか?鉄剤って、経験するとわかるのですが、便がカッチカチに硬くなって、便秘しやすいですよね?

「そう、一度に大量の鉄を摂って、必要量を大幅に上回ってしまうと、副作用で胃腸に不調をきたしてしまうんです」

日本には昔から、鉄鍋や鉄瓶を使うことで鉄分を補う生活の知恵がありますよね?やかんや鍋に入れる「ザ・鉄玉子」というのも売られています。最近は、発展途上国でも、魚のカタチをした鉄の塊「鉄の魚」を配布して料理に使ってもらい、妊婦の貧血予防に大きな成果を上げていると聞きました。こうしたグッズをもっと利用するというのはどうでしょう?

「もちろん悪くはありませんが、溶け出す鉄の量などが明らかになっていないので、それだけに頼り切るのには、少し不安が残りますね」

「私は、サプリメントをオススメしています。妊娠初期までは食事で工夫して、中期・後期になったら、サプリメントをプラスするのです。鉄剤に比べて鉄の含有量が少ないので、胃腸にもやさしく作用してくれます。日本はコンビニやスーパーなど、どこでも鉄サプリメントが入手できますから、ぜひ上手に活用していただきたいと思います」

南部鉄でできた『ザ・鉄玉子』。やかんや料理の鍋に入れて使うと、鉄分がお湯や料理に溶け出す。

取材協力・監修/管理栄養士、米国登録栄養士(RD)、一政晶子さん

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