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切迫流産・切迫早産について【妊娠中の病気やトラブル】

2014.02.05

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妊娠12週を過ぎれば、早期流産を免れたということ。この時期を境に、流産の危険性はぐっと低くなります。とはいえ、妊娠中の不安や心配事は尽きません。健診で気になることを言われれば、ママの心はさらに大きく揺れ動きます。
でも、これから生まれてくる赤ちゃんのためには、不安に負けない強い母でありたいもの。ここでは、後期流産や早産の原因やメカニズム、兆候ご紹介します。きちんと理解して、前向きに対処していきましょう!

取材協力・監修

中井章人(なかいあきひと)先生

「昭和58年、日本医科大学卒業。日本医科大学教授。日本医科大学多摩永山病院副院長、女性診療科・産科部長。日々の診療のかたわら、『周産期看護マニュアル よくわかるリスクサインと病態生理』などの著書を上梓、周産期医療の分野で政策の課題解決にも尽力する。妊娠中の不安や日々の疑問を解決するiPhoneアプリ
妊娠体調チェック~おなかの赤ちゃんだいじょうぶ?(iPhoneのみ対応です)
の著作・監修もつとめる。

切迫早産・早産体験談
「わたしの場合」1

名古屋市に住むIさんは、30週896gで男の子を出産しました。予定日より10週も早い、早産です。

つわりが一切なく、妊娠生活ってこんなにラクなの?と思っていた矢先、16週ごろから「赤ちゃんの育ちが遅い」とたびたび産婦人科で指摘されるようになったIさん。出血こそないものの、お腹の張りが頻繁だったため、安静を指示されました。

「張り止めのウテメリンを飲みながら、仕事をセーブして働いていました。24週でNICUのある病院へ転院してからも、とにかく体重がまったく増えなくて、26週の時点で私自身の体重がたったの+2kgと、はかばかしくない状況でした」(Iさん)

胎児が小さかったため、妊娠中期ながら、健診は週1回ペース。そしてついに30週のある日、「発育が遅すぎる。すぐに産んで赤ちゃんをケアしないと危険!」という診断が下されます。

「健診に行ったその日に、今日17時から緊急帝王切開しましょうといわれて。心の準備も仕事の引継ぎもできずに慌てました。もちろん、その日に産まずにしばらく様子を見るという選択もありましたが、これまでの成長を見ると、このまま育たずにお腹の中でダメになってしまう可能性も高かったんです。医療のプロにできる限りの手を尽くしてもらったほうが、後悔しないだろうと思って、帝王切開を決めました」(Iさん)

しかし妊娠30週は、赤ちゃんが生きるために必要な臓器、特に「肺」が完成しているかどうかが微妙な時期で、それは産んでみるまでわからない、という賭けだったそうです。夜中、全身麻酔から覚めて赤ちゃんと対面したIさんは、まだぼんやりとした頭で“肺ができていたから大丈夫、生きられる。細かい検査はこれから”という言葉を聞いてひと安心。翌日には病室のベッドでパソコンを開いて仕事(!)を再開。母乳を搾乳しては新生児集中治療室(NICU)に届ける、という日々が始まりました。

「私は1週間くらいで退院しましたが、息子はまるまる3ヶ月間NICUにいました。最初の1ヶ月は200gしか体重が増えませんでしたが、その後どんどんおっぱいを飲むようになって、最終的には2100gで退院! 1歳のときに、超低体重児がなりやすいといわれる脱腸の手術をしましたが、その後は発達の検査などでひっかかることはナシ。3歳になったいまは、よくしゃべり、よく暴れる(笑)元気な男の子です」(Iさん)

切迫早産・早産体験談
「わたしの場合」2

福岡県のMさんは、第1子、第2子ともに切迫早産で入院しました。第1子のときは26週から36週まで入院し、37週で出産。第2子のときは28週から36週まで入院し、38週で出産、とほぼ同じような妊娠生活を経験しました。

「第1子のときは11~12週ごろに多めの出血があり、切迫流産にもなりました。このときは前置胎盤との診察でしたが、これは切迫早産の直接的な原因ではなかったそうです。私はどうやら体質的に、お腹が張りやすく子宮口がすぐにやわらかくなってしまう(=子宮頸管が短くなってしまう)そうです。お腹の赤ちゃんを出そう、出そうとする力が強いため、子宮口をしばって赤ちゃんをとどめておく処置はできないと言われました」(Kさん)

入院中は、ウテメリンの点滴を24時間いっときも外すことなく、ひたすらベッドで横になったまま過ごしたMさん。お風呂は2週間に1回、シャワーもお腹の張りがあるときはNG。ウテメリンを長期間使っていると肝機能に影響が出ることも多いというので、31週からはウテメリンを減らし、筋弛緩剤も併用しながら、2ヶ月半の入院生活を送りました。

「この筋弛緩剤の影響とかで、子宮の戻りが遅くて大変でした。出血多量で産後はフラフラ。授乳もろくにできず、寝たままで朦朧としながらおっぱいをあげていました。このときの経験を教訓に、第2子のときは出産後に子宮収縮剤を投与していただき、退院後の貧血を回避することができました!」(Kさん)

第2子妊娠中は、28週であわや胎盤剥離というトラブルにも見舞われたそうですが、それも乗り越え、現在は4歳と1歳の元気な姉妹を囲んで幸せいっぱい。第2子妊娠中、長期の入院でお姉ちゃんに寂しい思いをさせてしまったのがかわいそうだった、と語るMさんですが、その後は子どもの発達にも母体の健康にも問題はなく、育児を満喫しているそうです。

12週を過ぎると、
母体側の異常が
流産・早産の原因に

全妊娠の約15%が流産するといわれる中、およそ13~14%が12週までの早期流産。12週以降の流産は、全体の1~2%とだんぜん少なくなります。

流産の原因も変わります。12週までの流産は、胎児の染色体異常など主に胎児側に問題があったのですが、12週以降の流産になると、今度は母体側の病気やトラブルが主な原因になるのです。

ということは、12週以降はママのせい? 赤ちゃんに苦しい思いをさせているのは、「私のせい…?」「私が悪いの…?」

「そういうふうに悲観的に考えないで欲しいのです。12週までは、お母さんや医者の力が及びませんが、それを過ぎて母体に原因があるということは、流産、早産を防ぐために、お母さん自身にできることがある!医療技術を使って防げる可能性がある!救えるチャンスがある!ということなんです」と産婦人科医、中井章人先生。

そう聞くと、希望が湧いてきますね。「流産しかかっている(切迫流産)」とか、「早産になりかかっている(切迫早産)」と診断されても、悲観的になる必要はないのですね。

妊娠12週以降の流産・早産の原因は、主に母体にある。ということは、流産・早産を防ぐために、ママにできることがある!ということ。医療の出番もある!ということ。

ところで、「流産」と「早産」はどう違うのでしょう?

「12週までに分娩が起こってしまうのが“早期流産”、12週以降を“後期流産”と分類していて、妊娠22週以降を“早産”と言っています。22週を境に胎児が生存可能時期に入るので、流産と早産に分けているのです。でも母体に起こっていることはどちらも同じなので、私は12週以降の“後期流産”も、“早期の早産”と考えています。母体に起こる兆候(リスクサイン)も似ています。トラブルに至る原因や過程も、後期流産と早産は概ね同じもの、と考えていいでしょう」(中井先生)

原因はさまざま。
感染症のほかにも
複数の要因が。

12週以降の流産・早産の原因は、子宮のかたちや子宮筋腫、妊娠高血圧症候群や甲状腺機能不全、糖尿病、羊水異常や前置胎盤、胎児奇形など、さまざまな要因があげられます。

感染症もリスクを高めます。しかし、感染症そのものがトラブルの引き金になる、ということではないそうです。私たちのからだにはもともと「常在菌」といわれるたくさんの菌が住んでいて、健康な時には影響を及ぼさないのに、体力や免疫力が落ちたときに、悪さを始めることがあるのです。

「たとえば、お腹の張りがある人や、子宮口が開きやすい人(子宮頸管が弱くなっている人)が、菌やウイルスに感染すると、腟からの炎症が子宮頸管にも広がって、さらに胎児を包む絨毛膜や羊膜にまで感染が進むことがあります。すると、規則的な子宮収縮が起こって早産を引き起こすのです」(中井先生)

早産の原因は、複合的な要因によるものがほとんど。睡眠不足や疲労、精神的なプレッシャーなどで体に無理をかけると、当然免疫力が下がるし、重いものを持ったり、体を冷やしたりすると子宮への負担が増え、結果的に感染症を招くリスクが高まるのです。

12週以降はとくに、毎日の生活をいかに健康的に過ごすか、がとても大事になってくるのですね。

ストレス、睡眠不足、過労、冷え、貧食……これらは安産の敵。
妊娠12週を過ぎたら、さらなる健康生活を心がけよう。

こんなときは要注意!
後期流産・早産の
兆候チェック

これまでの流産・早産の検査や治療は、おなかの張りや出血など、自覚症状が現れてから行われていました。しかし、こうした症状が出たときには、状態がかなり進行しているケースも多いのだそうです。

そこで最近、医療現場ではもっと早い段階から早産を予知する「子宮頸管(子宮と腟をつなぐ管)の長さ」に注目しています。

「私の病院では、18週から28週までの健診時に、超音波検査で頸管長を計測します。この時期は安定期といわれ、一般に健診時に内診を行わなくなるのですが、実はこの時期にこそ、“頸管不全”(頸管長の短縮)が起こりやすいのです。頸管長は、ふつうは3~4cmといったところですが、これが2.5cm以下になると早産リスクは5倍になるといわれます。さらに1cmになると12~13倍に。ほぼ100%早産になると診断されます」(中井先生)

こうした病院での取り組みと同時に、中井先生は、以下のようなリスクサインに注意してほしい、と言います。

頸管長の長さがあり、子宮の内側も閉じている、
正常な状態。

頸管長が短くなればなるほど、
早産のリスクが高くなる。

  • 夜間にお腹が張る
    →夜(深夜12時~早朝6時ごろまで)は比較的お腹が張りやすい時間帯。この時間帯を中心にお腹の張り(筋満感)があるときは、自宅安静を心がける。
  • 悪臭をともなうおりものが出る
    →おりもののにおいは膣などの感染症を知るサイン。気になるときは診療時間内に産婦人科を受診し、内診を受ける。
  • 規則的あるいは異常な下腹部痛がある
    →20~30分ごと、あるいはそれ以内で規則正しく出現する痛みや、立てなくなったり歩けなくなるような強い痛み、5~10分以上持続する長く続く痛みがあったら、すぐに救急外来へ。
  • 月経程度の出血や破水感、強い腹痛がある
    →症状が起こった時間や内容をメモして、すぐに救急外来へ。

早産を招く
リスク因子って?

日本の早産率は5~6%と言われていますが、どんな人がなりやすいのでしょう? 傾向はあるのでしょうか?

「先にお話しましたが、早産を引き起こす原因は複合的なものなので、“こういう因子を持つ人は早産しやすい”と確定できるような身体的特徴などはありません」(中井先生)

ただ、「出産の傾向は前回の出産に似る」というデータはあり、早産経験がある人の早産リスクが高いことだけは、はっきりと言えるそうです。

「1人目が正常に生まれると、次の子が早産になる確率は半分くらいに下がります。逆に1人目が早産だと、2人目の早産率は約2倍、10%以上になります。1人目も2人目も早産だと、3人目が早産になる確率は30%くらい。早産を経験したことがある人は、気をつけましょう!」(中井先生)

安静にまさる薬なし! 
12週を過ぎたら
頭を切り替えて

もしも、「切迫流産」「切迫早産」と診断された場合、どうすればいいでしょう?

「流産・早産につながる感染症が疑われた場合は、生理食塩水で洗い流す、黄体ホルモンを投与して補う、といった処置をします。この方法は、世界的にみても一定の成果を上げています。また、ウテメリンなどの張り止めの薬を投与して、子宮の収縮を抑制することも、日本の流産・早産の対処として、多く行われています」(中井先生)

しかし、こうしたさまざまな医療対策、あらゆる治療の中で、もっとも効果が認められているのは「安静」。これに尽きる!といいます。

「仕事や、上の子のお世話、介護など、さまざまな事情があって安静にしていられない、ということはよくわかります。でも、よく考えてみてください。出産のために安静にしていなければならないのは、長い人生の中でもほんのいっときです。数週間から、長くても3~4ヶ月。どうかその間、ひとつの命を守るために、まわりに迷惑をかけてでも安静にしていてほしいのです」(中井先生)

「張り止めを飲んだから、動いていいですか?」「どうしても仕事が休めないから、薬だけください」という人もいるけれど、もっとも確実な治療である“安静”を捨てて、薬だけ飲むのは本末転倒!

「もし自宅安静が必要だと言われたら、薬の処方せんをもらう前に、診断書をもらって職場に提出しましょう。薬を飲みながら仕事を続けることを考えるよりも、休職して命を救うことに専念してほしいのです。12週までの早期流産をくいとめる方法はありませんでしたが、12週からは方法があるのですから。いちばん効くクスリ、“安静”で、赤ちゃんの命を守ってあげてほしいと思います」(中井先生)

赤ちゃんが外の世界で生きられるようになるまで、何としてもお腹に留めたい――すべてのママの切なる願いです。もし、12週以降に、「切迫流産」「切迫早産」と診断されたら、命を守るために、勇気を持って敢然と「安静治療」を実行しましょう!!

「自宅安静」を言われたら、迷わず自宅でおとなしく。“安静”こそ最強の治療薬。家事も控えて。お風呂や近所への買い物なども、OKかどうか医師に相談を。

取材協力・監修/産婦人科医:中井章人先生

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