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薬剤師のお仕事【お産プロフェショナル名鑑】

2012.03.07

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薬剤師は、だれよりも薬にくわしい“薬のエキスパート”。妊娠中や授乳中は、とくに薬の服用に敏感になるもの。「おなかの赤ちゃんに影響しない?」「母乳は続けられる?」など、疑問や不安の尽きないママたちに、正しい薬の情報を提供してくれるのも薬剤師です。
でも、よく目にする薬局での調剤だけが薬剤師の仕事ではありません。私たちの知らない部分もまだまだあるのです。今回は、世界でもっとも安全といわれる日本のお産を、薬を通じて支えている薬剤師の仕事をご紹介します。

この記事の監修

冨家俊弥さん

ふけ・としや/明治薬科大学大学院臨床薬学専攻卒業。平成11年昭和大学病院薬剤部入職。平成22年より昭和大学薬学部病院薬剤学講座入職。現在、病院薬剤師と教員を兼務しながら小児医療センター・NICU病棟で病棟薬剤師として勤務。平成24年募集開始予定の「小児薬物療法認定薬剤師」の委員を務める。臨床現場で、チーム医療の一員として治療に携わることを希望して病院薬剤師を希望する。「薬は使わないにこしたことはありませんが、どうしても使わなくてはいけない場合に患者さんにどうして必要なのか、使わない方のデメリットなどを説明して理解してもらい、薬剤師さんに説明してもらってよかったと言ってもらえた時が一番うれしいです」(冨家さん)

昭和大学病院:http://hosp.showa-u.ac.jp/SUH/index.html

薬剤師データ

資格の名前 薬剤師
資格の種類 国家資格
資格取得までの
道のり
薬学部で6年間学んだのち、薬剤師国家試験を受けて薬剤師免許を取得すると薬剤師として病院や医療施設、教育施設、調剤薬局などに勤務することができる。
薬剤師の数 276,517人(平成22年/厚生労働省 医師・歯科医師・薬剤師調査の概況より)
主な団体 社団法人日本薬剤師会http://www.nichiyaku.or.jp/
一般社団法人日本病院薬剤師会http://www.jshp.or.jp/
一般社団法人日本医療薬学会http://www.jsphcs.jp/
日本小児臨床薬理学会http://health.med.kagawa-u.ac.jp/jdpt/

医師と同じ6年間、
薬について
しっかり学ぶ

薬剤師になるためには、医師と同じく6年間の勉強が必要です。西洋医学の薬はもちろん、生薬や漢方まで、薬についてのありとあらゆることを、広く、深く、学びます。病院などでの実習もあり、臨床医学の基礎も身につけます。

薬剤師といって、パッと思い浮かぶのは、調剤薬局で薬を出してくれる、白衣の人たち。処方箋にそって薬を調剤し、飲み方をレクチャーしてくれる姿。ですが、薬剤師の活躍の場は、ここだけではありません。

日本に約28万人いる薬剤師のうち、薬局で活躍している薬剤師は全体の半分ほど。残り半数の薬剤師は、製薬会社や研究機関、教育現場などで働いています。もちろん病院内で働く人も。彼らは、「病院薬剤師」と呼ばれます。

チーム医療の一員として
病院で活躍する薬剤師

病院で働く病院薬剤師の中で、最近注目されているのが、各科に配属されて活躍する「病棟薬剤師」です。患者個々の背景や病状を理解したうえで最適な薬物療法が行われるよう、医師と協議し、その効果や副作用などもモニターしています。

内科と精神科、産婦人科など、複数の科をまたがって治療が必要な場合も少なくありません。それぞれの科で出している薬がどんな薬理作用を持ち、どんなメカニズムで体に働き、どんな副作用を持つのか。また複数の薬が互いにどう影響し合うのか……。医師が持つ情報だけでは追いつきません。病棟薬剤師が力を発揮します。

薬の効果や副作用には、個人差があります。患者のバックグラウンドもひとりひとり違います。「この患者にどの薬を使うのがいいのか」「剤型は、点滴、錠剤などどれがいいか」「1日何回の服用が、患者のライフスタイルに合っているか」――などということにも踏み込んで、医師や患者に提案し、アドバイスすることもあります。

医師は、病棟薬剤師と組むことで、最善の薬物療法を選択できるし、患者も正しい知識を得ることで、納得して治療薬を受け入れることができる――。

病棟薬剤師は、医師や看護師などとともに患者を治療する、チーム医療の一員なのです。

妊娠中や授乳中の薬に
詳しい薬剤師がいる!

妊娠中、授乳中はとてもデリケートな時期です。妊娠前とは、ホルモンの分泌も代謝も違います。薬の働き方や効果、副作用の出方も違う可能性があります。胎児や母乳を飲んでいる赤ちゃんへの影響も、考慮しないわけにはいきません。

高齢出産の増加とともに、高血圧や糖尿病など合併症も増えています。また、医学の進歩で、かつては妊娠出産を諦めなければならなかった持病を抱えての出産も可能になっています。使用される薬もケースバイケース。ここでも薬の専門家が必要な時代なのです。

妊娠・出産・授乳期に精通した薬の知識と技術を高め、安産に貢献するため、薬剤師のレベルアップをはかる制度も始まっています。「妊婦・授乳婦専門薬剤師」認定制度です。

母体の生理的な変化や特性をよく知り、妊娠時期によって違う胎児への薬の影響についてよく知っているのが、この「妊婦・授乳婦専門薬剤師」。まだ数は少ないけれど、周産期センターなど、お産の中核となる病院などで働いています。少しずつ増えつつある、これからの時代のプロフェッショナルです。

産婦人科分野の薬剤師の主な仕事

  • 生殖医療に詳しく、妊娠・授乳期の患者個々の症状や状況にあった薬物療法を、医師と患者に提案する。
  • 妊娠中に使った薬の胎児への作用について、評価に必要な情報を、医師や患者に提供する。
  • 医師と連携して、妊婦・授乳婦に薬物療法を安全に適切に行うためカウンセリングをする。薬剤の情報提供だけでなく、情報の意味や、リスクの程度をわかりやすく説明する。胎児の生命や母乳の中断に影響する情報であることを知って、母親が妥当な判断ができるように支援する。
  • 説明が患者に正しく理解し受け入れられているかを評価し、問題があれば、医師にフィードバックし、患者が納得できるように、行動する。

今回、監修の冨家俊弥さんは小児医療センター・NICU(新生児集中治療室)を担当している病棟薬剤師です。薬を服用中の妊婦に関する情報を産科薬剤師と共有し、必要に応じて医師に情報提供しています。

平成24年4月からは、赤ちゃんや子どもの薬に精通した「小児薬物療法認定薬剤師」の認定も始まります。

妊娠に気づかず薬を
飲んじゃった!
大丈夫なの?

妊娠中の女性から薬剤師に寄せられる相談で最も多いのは、「妊娠に気づかず薬を飲んでしまった」というもの。

確かに薬に付いている説明書きを見ると、かぜ薬をはじめ、多くの薬に「妊娠中は禁忌」「妊娠中は使用しないでください」と書いてあります。うっかり飲んでしまって、不安になるのは当然です。しかし、“禁忌”イコール“胎児に影響がある”という意味ではないそうです。

「薬が承認されるためには、薬の効き目や副作用に関する臨床試験、つまり治験が必要です。しかし、妊婦・授乳婦は治験の対象外となっています。つまり、妊婦・授乳婦に関するデータがないままに承認されたため、説明書きには“妊娠中は使用しないでください”と書かれることが多いのです」(冨家さん)

実際は、「市販薬で胎児に影響が及ぶような薬はまずない」といいます。しかし、だからといって乱用はいけません。

「たとえば、市販のかぜ薬には、熱、咳、鼻水、頭痛…など多くの症状に効く薬が幅広く入っています。熱と咳でつらいだけのときに、鼻水や頭痛に効く薬も飲んでしまうことになります。体に必要のない薬をとることには、何のメリットもありません。デメリットだけです。うっかり飲んでしまったからといって、くよくよすることはありませんが、妊娠中、授乳中は、きちんとした診断を受けて、必要な症状だけに効く、胎児にとって影響の少ない薬を、産婦人科で処方してもらってください」(冨家さん)

薬の不安、
もっと知りたいときの
相談窓口

薬の進歩はめざましく、情報はめまぐるしく変わっています。医療現場のすみずみに、リアルタイムでこうした情報がいきわたるのは難しいのが現実です。

そこで、国は、国立成育医療センターを中心に、全国の拠点病院へ「妊娠と薬相談センター」を設けています。世界の情報、日本での症例の報告などをまとめて、現段階でのもっとも妥当な薬の情報を提供しています。

自費診療ですが、使っている薬について、専門の薬剤師に相談することができます。また拠点病院以外にも、産科や小児科でたくさんの症例を持つ病院が、独自に相談窓口を開設して赤ちゃんへの薬の影響について相談に応じています。

詳しくは、ホームページをごらんください。

妊娠中・授乳中の相談窓口

監修/昭和大学病院薬剤部 薬剤師 冨家俊弥さん

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