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病院出産でも助産院で健診?

2009.03.04

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病院の産科が廃止、産科医激務、妊婦の救急搬送問題……、プレママにとっては不安なニュースが続くこのごろ。医療の安心にかかわる問題は、早くなんとかして欲しい。けれど、考えなければならないことは、それだけじゃない。はじめての妊娠・出産・育児はわからないことだらけ。不安な毎日を、もう少し安心できるものにできないだろうか――。そんな声が高まる中で注目されているのが、助産院や助産師さんたちの存在です。でも、病院で出産するなら助産院は関係ないでしょ? いえいえ、病院で産む人にこそ知って欲しい、「え、こんな利用方法もあり!?」の、お話です。

監修

ゆうき助産院 院長 田代和子さん

助産師歴22年。病院勤務などで多くのお産を経験。「家族に囲まれた自然なお産と母乳育児のお手伝いをしたい」と、2007年11月に『ゆうき助産院』を開業。「人生を楽しんで生きるには勇気(ゆうき)が必要」と命名。

助産師さんが持つ、
安心ノウハウに注目!

「助産院」は、助産院出産を選んだ人だけが利用するところで、病院出産をする人にとっては無縁の場所、と思うかも知れません。しかし、最近は病院の中に助産院をつくるところが増えてきました。いわゆる「院内助産所」。ここでは、医療の助けが必要になったときには病院内のドクターにお願いするけれども、順調であれば助産師さんたちだけで赤ちゃんをとり上げます。

また病院が、「助産師外来」をスタートさせる動きも活発です。助産師さんが妊婦健診を行ったり、産後のおっぱい相談にのる、新しい診療科目です。

助産師さんが診ることで、産科医不足や産科医激務の改善になる、と注目されていますが、メリットはそれだけじゃありません。

助産師さんは、日本の歴史の中でずっと妊婦に寄り添い、赤ちゃんを取り上げ、産後もママの体調やおっぱい、赤ちゃんのお世話を指導してきた、母子ケアのプロ。そこには、医療とはまた別の、お産文化として蓄積された安心ノウハウが山ほどあるのです。

分娩は病院、
健診は助産院、
のいいとこどり?

助産師さんたちのすばらしいノウハウを、病院出産の人にも利用させてもらえたら……、どんなに心強いでしょう!

『ゆうき助産院』は、こうした声に応えたいと、2年前に港区初(!)の助産院としてスタート。院長は、助産師歴22年の田代和子さんです。

「病院か助産院か、どちらかを選ぶ、というのではなく、病院も助産院も両方のいいところを活用できたらいいなと思って、開業に踏み切りました」。

『ゆうき助産院』では、ふだんの妊婦健診は、助産院または自宅に出張して行い、分娩は提携している『日赤医療センター』内で行います。

健診回数は通常、妊娠初期から合計14回が目安。そのうち3回は必ずお産する病院で健診を受けることになっているので、残りの11回を『ゆうき助産院』で行います。ただし、だれでもOKというわけではなく、「合併症もなく」「妊娠の経過が順調」という条件付きです。

マッサージ付きの
妊婦健診は、夢心地~♪

「助産院で行う妊婦健診」とは、いったい、どんなものなのでしょう?

『ゆうき助産院』は一般の住宅のような一軒家です。柔らかなオルゴール音が流れ、レモングラスの香りが漂う8畳ほどの部屋に、テーブルと椅子、ソファ、マッサージ用ベッドが置かれています。アットホームなリビングのような雰囲気の、ここが"診察室"。予約制なので、待ち時間はなく、ほかの妊婦さんもいません。上の子どもがいれば、もちろん一緒にOK。

「こんにちは」「いらっしゃ~い」「最近の調子はいかがですか?」なんて、知り合いの家を訪れたような感じで診察は始まります。手をとって脈を診たり、血圧を測ったり、むくみや尿たんぱくもチェック。赤ちゃんの心音を聞いて、元気な様子も確認します。リラックスできるので、いつもの自分を出して、不安に思っていることも素直に話せる雰囲気です。

そして、なんといっても病院と違うのは、体全体をマッサージしながら診てくれるところ。

「ドーナツ状の枕をお腹に当ててうつぶせになってもらって、体全体をマッサージしながら診ていくのですが、妊娠するとふだん、うつぶせになることができないので、『うわぁ、久しぶりで、気持ちいい。このままでいたい~』と、おっしゃる方もいらっしゃいます(笑)。体をさわってみると、足やお腹が冷たかったり、腰が凝っていたり……。体の調子が手に伝わってきます。最近、無理したんじゃない?とか、寝不足かな?とか。」

手をとって脈を診て。「今日は調子がいいみたいですね」「ちょっと疲れてますか」と。わかってくれてる人がいる――。そう思えて、とても安心した気持ちに。

マッサージしながら体の調子を診てくれる。妊娠して初めて知る、うつ伏せになる幸せ。診察、なのに快楽~♪のひととき。

田代さんは、お腹が冷たい人には温める方法を、足のつりやすい人には予防の体操を、腰が痛い人や骨盤の緩みが気になる人には、自分で調整する方法を教えます。ご主人が同伴している場合は、ご主人にもマッサージ方法を伝えます。

「いまは便利なグッズがたくさん出ていますが、使い方にもコツがあるんです。たとえば、妊婦帯もサイズを計って自分にあったものを選んで、着ける位置や締め具合をちゃんと調節することで効果が出やすいんです。そういうことも、直接やりとりできて、何でも聞けるのが助産院のいいところじゃないでしょうか」

一回の健診は、45分~1時間ほど。時間をかけて診てもらうと、「無事に出産できるよう、見守ってくれている人がいる」という温かい気持ちになり、回を重ねるごとに信頼も深くなっていきます。知識も増えて、生活を見直したり、育児への心構えができたり、自然とお産への意識が高まってくるのです。

便利なグッズもいろいろ紹介してくれる。〈ぬかぽん〉は、電子レンジで温める米ぬかを使ったカイロ。しっとり優しい暖かさでほっこり和む。

骨盤を調整するベルト(左)や、便利なだっこ紐(右)も、使い方を実演して見せてくれるので、よくわかる。

地元の助産院を
訪ねてみよう!

ゆうき助産院に来ているのは、提携病院で出産する人がほとんどですが、最近は提携以外の病院で出産する予定の人も来ているそうです。

「経過が順調であれば、助産院での健診を受け入れてくれる医師もいます。病院でお産することを前提に、医師の許可があれば、助産院で健診を受けることも可能だと思います」と田代さん。

お産は病院だけれど、ふだんの妊婦健診は、近所の助産院で、同じ助産師さんに時間をかけて診てもらっているうちに、気心が知れてくるし、病院に行って聞くほどではない、ということも気軽に相談できます。医療の安心と、母子ケアのプロとのヒューマンな関係。こんないいとこ取りの方法が、あったなんて!

幸いにも、助産院は全国にまだまだ数多く残っています。こうした要望に応えてくれる病院、助産院が実際どれだけあるかは未知数ですが、可能性はおおいにありそうです。地元の助産院を訪ねて聞いてみる。お産する病院に可能かどうか確かめてみる。そうする価値は十分にありそうです。

産後の育児も、
頼りになる母親がわりに

妊娠中から助産院とおつきあいがあると、産後もとても心強いものになります。

赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれない。泣いてばかりで困った。おっぱいが詰まってパンパンに腫れてしまった……。だれもが直面するこうしたトラブルにも、助産院は頼れる母親、といったあたたかさでサポートしてくれるでしょう。

『ゆうき助産院』では、赤ちゃんを連れて来るのが、たいへんな人には往診することもあるそうです。その家にあるクッションや座布団などを使って授乳や添い寝の工夫を教えたり、おっぱいのマッサージをしたり……。病院で出産直後のあわただしい中で教わったお世話も、実際やろうとすると「どうだったっけ…?」となることが多いのですが、今必要なノウハウを、その人の事情やペースに合わせて、教えてくれます。「甘くてさらさらのおいしい母乳にするには、ごはんと具だくさんの味噌汁、魚をメインにした和食が最適ですよ」「油っぽいもの乳製品、お肉中心の食事をしていると、母乳が甘くなくなり、おいしくないから、赤ちゃんが飲んでくれないんです」「味噌汁をおいしく食べる習慣を作っておけば、いずれ離乳食を作るときにも、具をつぶせばいいだけだから、ラクですよ」。育児の教科書にあることも、具体的に親身に話してくれると説得力が違います。

『ゆうき助産院』には、母子が一緒に泊まれる個室もあるので、頼れる人がいない、というときは、食事付きで泊まって、サポートを受けることもできます。

以前プレママタウンで紹介した、『産後ケアセンター桜新町』のようなサポートを受けられる可能性が、近くの助産院にあるかもしれません。

『ゆうき助産院』には、産後に宿泊できる部屋もある。赤ちゃんと添い寝できる大きなベッド、洗面所やトイレもあり。

助産院でも妊婦健診の
無料補助券が使える!?

妊婦健診の無料補助券が14回まで出る、という法案がまもなく通過しそうです。制度の運用は、各自治体にまかされているので、実際どうなるのかは、それぞれの市区町村によって違うのですが、『ゆうき助産院』のある東京都港区の場合、すでに14回分の補助券が出ています。これを助産院で直接使うことはできないのですが、償還払いといって、受診した印と補助券を区の窓口に持っていくと、1枚あたり5000円が戻ってきます。

『ゆうき助産院』の妊婦健診は1回6000円(初診料+2000円)なので、1回あたりの負担は約1000円で済みます。

しかし、その他の自治体では、無料補助券は病院やクリニックでしか使えない、というところもまだまだあるようです。でも、厚労省の指導もあり、助産院の健診にも利用できるところが増えているので、ぜひ、確かめてみましょう。

いまは病院でしか使えない、というところでも、積極的に働きかけてみる余地はあるかもしれません。妊娠出産育児の安心は、ただ待っていても向こうからはなかなかやってきてくれません。積極的に役所や育児支援センターなどに出かけて情報収集、要望などもどんどん伝えていきましょう。

『ゆうき助産院』
http://www.yu-kimaternityclinic.com/index.html
2年前に港区初の助産院としてオープン。
妊娠中の健診だけでなく、産後の母乳育児の相談にも積極的に応じてくれる。初診料2000円、妊婦健診6000円、母乳相談5000円、母乳マッサージ5000円など。お産後の入院は1日4万円~。
東京都港区三田2-12-6
TEL&FAX 03・6424・5576

取材・協力/ゆうき助産院院長 田代和子さん

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