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【妊娠~出産~産後】子宮と膣のダイナミックな変化

2004.07.01

女性の子宮ほど、大きさや重さが激変する臓器は他にありません。妊娠すると、赤ちゃんの成長のためにママの子宮は徐々に大きくなっていき、その重さは妊娠前の20倍にまで変化します。さらに、出産準備や産後の回復のためにも、子宮にはさまざまな変化が起こるのです。
ここでは、妊娠や出産によってママの子宮がどのように変化していくのかをご紹介します。妊娠中から出産、そして産後に起こる、びっくりするような子宮の変化を見てみましょう。

子宮の重さ20倍、
容積2000~2500倍
に!

妊娠前の子宮の大きさは、縦の長さ約7cm、横の長さ3~4cm、壁の厚さは約1.5~2cm。鶏の卵を少し平たくしたような形です。重さは約40g強。それが、妊娠後期になると、長さや幅は約6倍。重さは約20倍にもなります。容積は、というと妊娠前の2mlから、4000~5000mlに。なんと2000倍から2500倍にもなるのです。子宮の筋肉は、人間の体の中でもっとも伸縮自在。出産時には長時間の陣痛に耐える、疲れにくいタフな筋肉でもあります。

子宮の大きさの変化

出産が近づくと、
子宮頚部は柔らかく
薄くなる

約10ヶ月かけて全体的に大きくなった子宮は、出産が近づくにつれ、今度は部分的な変化を始めます。それまで赤ちゃんが子宮の外に出ないように硬く閉じていた子宮頸部が、徐々に柔らかく伸びて、赤ちゃんを外に出す道へと変化するのです。

子宮頸部は2種類の繊維(コラーゲン)でできています。頸部は出産が近づくと、唇くらいの軟らかさになっていきます。2種類のコラーゲンのうち1種類は、お産が近くなると水に溶けるようにできていて、出産時にはさらに薄く長く延びて軟化して、マシュマロのような軟らかさになります。こうして子宮頸部が軟らかく充分に開きだしたところで分娩が始まると、赤ちゃんはスムーズに下りてくることができるのです。

子宮頸部の変化(熟化)

産まれるときは、
膣も子宮と
ひと続きの筒になる

妊娠すると、膣にも変化が現れます。膣の筋繊維は肥大して、弾力繊維も増殖。膣はだんだん大きく長くなっていきます。膣粘膜も厚くなり、しっとり柔らかくなって、出産に備えていきます。赤ちゃんがいよいよ出てくるときには、子宮の出口から子宮頚管、膣までがひと続きの筒状になって通り道となります。

出産時の膣の変化 赤ちゃんの頭に押されるようにして膣の道が開かれていく

出産時の膣の変化 ここまで赤ちゃんが出てきたら、あとひと息。

産後の子宮は
6~8週間かけて、
元にもどる

赤ちゃんが産まれ、胎盤が出ると、子宮はいったん、おへそのした、指3本くらい下まで縮みます。開いた血管をキュッと引き締めて、出血を防ぐのです。それが数時間後には、また上昇して、おへその位置くらいまで戻り、あとは日を追って、少しずつ、小さくなり、約6~8週間かけてほぼ妊娠前の大きさに戻っていきます。

開いていた子宮頚管も産後3日目には、指2本が入る程度、産後12日には指1本がかろうじて入るか、というほどにまでに硬く閉じていきます。

母乳を吸われることで出てくるオキシトシンというホルモンは、子宮の筋肉を収縮させて、子宮の回復を早めます。母乳育児がいいといわれるのは、あかちゃんのためだけでなく、ママのからだのためでもあるんです。

また、子宮が回復するときに出る分泌物が、悪露(おろ)。主に胎盤がはがれたあとの傷からの分泌物で、血の色から褐色、黄色、白色となって量も減り、4~6週間でなくなっていきます。この子宮の復活がうまくいかないと、悪露の量が急に増えたり、黄色くなっていたものが再び赤くなったり、と量や色に変化が現れます。悪露は子宮回復のバロメーターなのです。子宮が回復する産褥期間の6~8週間は、家事や主婦業は後回し。赤ちゃんのお世話だけに専念して無理せずに過ごしましょう。

産後の子宮の変化

監修/小川博康先生(小川クリニック副院長) 取材協力/小川クリニック(神奈川県横浜市戸塚区)

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