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妊婦のからだ

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妊娠中の尿もれにはどう対処する?

2005.04.01

妊娠中のママの体にはさまざまな変化が起こりますが、その1つに尿もれがあります。
初めて尿もれの症状を体験すると、「え!私が!?」とビックリして恥ずかしく感じるかもしれませんが、実はこの尿もれは産前・産後に多くのママが経験していることなんです。理由がわかれば、心配することも恥ずかしがることもありません。
ここでは、産前・産後に尿もれが起こるしくみと、尿もれが起きてもあわてず快適に過ごせるグッズをご紹介します!

取材協力:ユニ・チャームunicharm

監修

三井記念病院産婦人科医長
中田真木先生

1981年東京大学医学部医学科を卒業し、同大学附属病院で研修開始。91年フランス政府給費研修生(テーマ、女性排尿障害と腟式手術)。95年東京警察病院勤務。2002年4月より現職。骨盤底を損なわず、尿もれを防ぐためのお産を提唱して活躍中。主な著書に「尿もれ尿失禁」(主婦の友社)、「知って!貴女の骨盤底」(芳賀書店)がある。

産前産後の尿モレ、
みんなはどうだった?

妊娠中は尿モレが起きやすいとよく言われています。実際、先輩ママたちはどうたったのでしょう?

下記のアンケートを見ると、7割のママが尿モレを体験していることがわかります。尿モレが始まった時期には個人差がありますが、おなかが大きくなっていく妊娠中~後期が最も多く、約4分の1のママは妊娠中はなくても産後に始まったと答えています。

尿モレの頻度はグラフのように千差万別でした。

妊娠中に尿もれの症状はありましたか?

尿もれの症状が始まったタイミングは?

妊娠・出産中の尿もれ症状の頻度は平均してどれくらいですか?

  • ユニ・チャーム(株)調べ「出産前後の尿もれ症状に関するアンケート」より/2011年6月21日~6月27日 回答者数:4384名

多くの妊産婦が経験することとはいえ、尿モレを防いだり、少しでも軽減することはできないのでしょうか?

まずは尿モレがおきてしまう体のしくみから見ていくことにしましょう?

妊娠中に
尿もれしやすいのは
しかたない?

まずは下の図を見てください。左が妊娠していなくて尿もれのない人のカラダの様子、右がプレママのカラダの様子です。赤ちゃんが入っている子宮は膀胱の上にあるため、子宮の重みで膀胱に圧力がかかり、その力が尿道をふさごうとする力に勝ってしまって尿もれがおこるのです。

妊娠前と妊娠後期の内蔵のようす

子宮が膀胱の上にある限り、プレママが尿もれしやすくなるのは当然のことなんですね

骨盤底を
知っておきましょう

「なーんだ、尿もれは子宮の重さのせいか」と思った人、確かにその通りなんですが、尿もれは、子宮から赤ちゃんがいなくなった産後にも起こることが多々あります。それを防ぐためにも今から知っておきたいのが「骨盤底」のコト。

骨盤底ってなあに?

骨盤底は下の図のように、「内骨盤筋膜」、「内骨盤筋膜」「骨盤隔膜」「会陰」の三重構造になっています。「内骨盤筋膜」とは、子宮や膀胱などの骨盤臓器を直接吊っている線維組織。「骨盤隔膜」とは、骨盤腔の中ほどで骨盤臓器を下から持ち上げる強くて丈夫な骨格筋。「会陰」とは、肛門や腟の出口にある表層の筋肉や線維組織です。

健康な場合は、骨盤底が内臓をしっかり支えているので、腹圧がかかっても内臓が下に下がらないように骨盤隔膜が絞まったり、尿もれをおこさないように尿道括約筋などの働きで尿道を絞めてくれます。

骨盤底と骨盤内のようす

※色のついた部分が骨盤底

妊娠中は排尿のしかたも注意して

妊娠中は膀胱の収縮力が落ちてしまうため、無意識のうちにおなかに力を入れて「いきむおしっこ」をしがちになります。このクセがついてしまうと、出産後に尿もれをおこしやすくなる原因になりますから、妊娠中もなるべく力を入れずに自然に排尿できる習慣をつけておきましょう。

子宮が大きくなること
以外にも原因が!

プレママに尿もれがおこるケースの多くは、上記のとおり子宮の重みが最大の原因で、支持組織が妊娠で柔らかくなることも関係しています。しかし、それ以外の原因でおこる尿もれもあります。なかでも、カンジダ膣炎など腟の内側の感染症は、尿もれだけでなく早産の原因にもつながる怖いトラブル。尿もれがあったら、何が原因かを知るためにも、産院の先生や助産師さんに相談してみましょう。

  • 骨盤底の構造から尿もれしやすい場合
    尿道が下がっているなど、尿道をしめにくい構造であるケースです
  • 排尿習慣が尿もれにつながりやすい場合
    妊娠前からいきむおしっこをする習慣がある人です
  • カンジダ膣炎等、腟の内側の感染症
    炎症が原因で尿もれしやすくなります。膣炎は早産の原因になることがあるので早めに発見したいものです。

尿もれになりやすいのは?

体質や生活習慣によって、妊娠中に尿もれをおこしやすくなるケースがあります。

  • やせ型できゃしゃな人
    きゃしゃな骨盤底には大きくなった子宮の重みが大きくのしかかります。
  • 静脈瘤が出やすい人
    妊娠中に足や陰部などに静脈瘤ができることがありますが、静脈瘤ができやすい体質の人は一般に線維組織が丈夫でない傾向があって、骨盤底は下にたわみやすいのです。
  • 頻繁にトイレに行く人
    トイレが近い人はもともと膀胱の容量が小さかったり膀胱の平滑筋が不安定だったりします。

妊娠中も骨盤底トレーニングはしたほうがいい?

尿もれの予防と改善には、骨盤底の筋肉を意識的に収縮させる「骨盤底トレーニング」が効果的と言われています。プレママにはちょっと大変そうだけれど、予防のためにはやった方がいいのでしょうか? 監修の中田先生に聞いてみました。 「産婦人科の先生のなかには、妊娠中でも骨盤底トレーニングを勧める先生もいます。正しくトレーニングできれば問題ありませんが、動作が間違ってしまった場合は妊婦さんの場合、問題を引き起こすことがありますのであまりお勧めしておりません。妊娠中は出産に備えて正しい骨盤底のボディイメージを持てるようにしたいものですが、骨盤底トレーニングは産後に開始するとよいでしょう。妊娠中に尿もれがある場合は、専用パッドなどで対処できます」

気をつけたいのは
むしろ分娩

子宮から赤ちゃんが出た産後に起こる尿もれは、妊娠中の尿もれとはしくみが違うのです。産後に尿もれが起きる理由から見てみましょう。

分娩は排尿に関わるさまざまな影響を母体に与えます

分娩時、赤ちゃんは産道を通って出てくるため、骨盤底の筋肉は強く引き伸ばされて中ほどでちぎれたりつけ根から剥がれたりすることがあります。また、膀胱の働きを調節する神経にも大きな影響が及ぶため、出産直後には人によって尿意を感じにくかったり、おしっこが出ないなど、尿もれだけなく排尿に関するさまざまなトラブルがみられます。通常、神経の働きはゆっくりとほぼ実用的に問題のないところまで回復しますが、特に難産だった人などは、骨盤底の筋肉や靱帯が骨盤底をサポートする力が不十分になり、中高年になってから尿道を締める力が不足して腹圧性尿失禁が現れることがあります。

骨盤底にやさしい節度ある分娩をしよう

こうした問題を防ぐためには、「無理なお産をしないこと」と中田先生はおっしゃいます。子宮口が開いてから5時間以上もかかったような長いお産や、おなかを強く押したり鉗子や吸引分娩で出したなどの強い力を用いたお産の場合、骨盤底の損傷や膀胱の神経の機能低下が大きくなる傾向があるそうです。基本はまず、太りすぎや妊娠中毒症を避け、分娩の段階で体力的な余裕が残るように気をつけること。また、お産が始まってからは、先生や助産師さんの声かけをよく聞いて上手に骨盤底の力を抜いたりいきんだりすることで、骨盤底への負担は軽減されます。

産前産後は特に尿もれをしやすい状態。妊娠中は体重管理でおさんぽしたり、健診に行ったりと外出も多くなるのでもしものときの尿もれ対策しておきたいですね。

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オススメはこちら

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