新米ママたちが、まず途方にくれるのが
<おっぱいを飲む・飲まない>
<うんちやおしっこが出る・出ない>
などの生理的な問題とともに、赤ちゃんのカラダそのものの”お取り扱い”ですよね。
看護師さんでもなければ、自分以外の人間の体をこれほど真剣に触ったことないもの!
うちの子これでいいの?私のやり方これでいいの?の疑問に、少しでも参考になるように、赤ちゃんのおしりについて学びましょ!
新生児ちゃんのおしりは
かわゆくない?
産まれたて赤ちゃんのおしりは、実はあまりかわゆくない。
生理的体重減少といって、生後数日の間に5~10%も体重が減ってしまうから、ただでさえシワシワで、おじいちゃん・おばあちゃんみたいなおしり回りが、ますますぺっしょり、いわば扁平けつに見えてしまいます。
でも、生後2ヶ月ころにはだいぶ丸みが出てきて3~4ヶ月ころまでには出生体重の2倍くらいになって、赤ちゃんらしい、ぱつんぱつんの(実がはいっている感じの)お肌になります。
“わ~かわいい、触りた~い”おしりになるというわけ。
赤ちゃんの
おしりの色は何色?
赤ちゃんは“赤ちゃん”というくらいで、もともと皮膚が薄く、赤く見えるのです。
体重が少なく産まれたり、早めに胎外に出てきた子ほどその傾向が強いらしいです。
気になるのは青いあざのようなものですね。
おしりの他に足、足首、おしり、手などにある場合もあって、大きさや形はさまざまです。
皮膚の色を決める色素のひとつがメラノサイトという黒褐色の色素細胞なんだけれど、この細胞のせいで皮膚が青く見えます。
これがごぞんじ蒙古斑(もうこはん)。モンゴル人や日本人などに多い青色の斑(あざ)で、医学的には一応皮膚のトラブルに入るのですが、日本の赤ちゃんの90%にみられる、とても身近な現象。
あの子もこの子も蒙古斑というわけ。(実がはいっている感じの)お肌になります。
生理的なもので、大部分は2歳を過ぎると自然に消え、遅くとも10歳頃までには消えますから心配しないで。
ただし、白人には少ないので、とくに欧米で子育てするときには「打身の傷→虐待」と間違えられることがあるそうなので気をつけて!
ちなみに蒙古斑は英語では「Mongolian Spots」。
合わせて「Birth mark(生まれつきのあざ)」、「Not Bruise(打身の傷ではない)」、「Not Abuse(虐待ではない)」などの単語を覚えておくといいですね。
これが蒙古斑だ!
アップ!!
生後初めての
うんちは真っ黒?
胎児ちゃんは栄養を臍(へそ)の緒を通じて 胎盤(たいばん)から取るのは知っていますよね。
胎内では、おしっこはするけどうんちはせず、自分の腸の中にしまいこんだままです。
出産後、この世で初めてのうんちはというと、ほとんど黒に近い濃い緑色。
これって胎便(たいべん)といいます。胎便の中身は、子宮の中でゴックンと飲み込んだ羊水の成分(胎児ちゃんのうぶ毛とか体の脂とか)や胎児ちゃん自身の腸の粘膜などが溜まったもの。
でもこの記念すべき初うんち。ママがお産の疲れをいやしている頃、新生児室で出ることが多いので、目撃できるママは少ないかも。
産まれて2~3日は緑がかった便が出ます。これも胎便が混じっているせいです。
その後は黄色いうんちになります。黄色や緑色、トロトロやドロリなど、うんちの色や固さはさまざまですが、赤黒い便や白い便、極端に固くてほんの少ししか出ないような時は、病気が原因のこともあるので、医師に相談を!
赤ちゃんは頻尿・頻便?
初めてのおむつ替え経験は、ママたちに小さなドラマを提供してくれるでしょう。
兄弟のいないママは男の子のおちんちんにポッと頬を赤らめちゃうかもしれませんネ。
おしっこを作るのが腎臓。おしっこを溜めるのが膀胱です。
産まれてすぐの赤ちゃんは、どちらの働きもまだ未成熟。
膀胱の筋肉も発達していないのでおしっこを溜めておくことができないんです。
だから薄いおしっこが1日に15~20回も出ます。色も匂いもほとんどしません(おしっこが濃くなって回数が減るのは生後2ヶ月頃から)。
うんちも同じ。肛門の括約筋が未発達なので1日に何回も出ます。
母乳やミルクを飲むと直腸が刺激をうけて、そのたびに出るかもしれません。
こまめにおむつをオープン、取り替えてあげましょう。
Column1
赤ちゃんの手足はW&M型
赤ちゃんの寝姿を見ると、腕は肘から曲げて、Wの字型に。足はというと、これも膝から曲げてMの字型になっています。
このように、手足を軽く曲げてW&M型になっているのが、生まれたて赤ちゃんの特徴です。このW&M型を基本姿勢にして、時々ぐ~~っと腕を伸ばしたり、かかとまで力を込めて肘をピンと伸ばしながら足をノビノビさせます。
裸んぼでうつぶせ姿勢にすると、おしりをこんもりあげて、這うような仕草をしたと思ったら、お腹を中心に時計回りに動いています。首と肩をあげて飛行機ブーンの姿勢までできちゃう!生まれたばかりの赤ちゃんもママが考えるよりずっと活動的なのです。
Column2
おしりとんとんは落ち着く?
赤ちゃんを抱っこすると、おとなは無意識におしりをとんとんしますね。医学書に書いてあるわけではないけれど、おしりは情緒安定のカナメです。
おとな用のセルフハンドセラピーの手法に、両手をおしりの後ろの骨の下に当てると疲れがとれ、意識がおだやかになる効果があるんです。
なんだか赤ちゃんがむずかったら”抱っこしておしりとんとん”、これ基本でしょうね。