プレママタウン

育児支援(サービス・制度・補助金)

体験/アドバイス

産後ドゥーラとは?

2013.07.03

学資保険相談キャンペーン実施中

「他の女性を支援する経験豊かな女性」という意味を持つ言葉、「ドゥーラ」。「産後ドゥーラ」と言う場合は、赤ちゃんを産んだママを支えてくれる頼れる女性のこと。日本ではまだあまり知られていませんが、ヘルパーともベビーシッターとも違う、産後の女性の生活をまるごと受け止めて支えてくれる存在です。
今回は、新たな職業である産後ドゥーラの活動を密着取材! 育児に追われて孤立してしまいがちな産後ママを、どのようにサポートしているのかリポートします。

昔はどこにでもいた
"世話焼きおばさま"の
現代版!

かつての日本は、女性が出産するとなると、身近な出産経験者やお産婆(さんば)さん、親族などが入れかわり立ちかわりやってきて、なにかとよりそい、励まし、家事を手伝い、赤ちゃんのお世話をしてくれたものでした。妊娠、出産、育児は、地域社会全体で支えるイベントだったのです。

ところが、そうしたつながりが薄れ、核家族になった現代は、母親ひとりにかかる負担がとても大きなものになってしまいました。出産も育児も家事も仕事も、母親ひとりの肩に重いプレッシャーとしてのしかかっているように見えます。

そんな今、注目されているのが、産後ドゥーラです。

産後ドゥーラは、産後の母親の要望に応じて、さまざまな仕事をしてくれます。買い物、料理、掃除、洗濯……といった家事はもちろん!沐浴やおむつ替え、寝かしつけなどの赤ちゃんのお世話ももちろん!さらに、抱っこでパンパンに張ったママの腕や肩をマッサージをしてくれたり、育児の相談にのったり、「ふつうに大人と会話がしたい~」ときには、世間話の相手もしてくれます。

"産後ドゥーラ"は、どこか、昔どこにでもいたご近所の"世話好きおばさま"に似ています。

「母親に寄り添い、ありのまま受け止めてくれる人。産前産後の女性の心身のことや過ごし方を知っているけれど、一方的な価値観の押し付けにならないで、健康と幸せを願った本当に必要なサポートができる人。それが産後ドゥーラです。母親自身に愛情を注がれてこそ、子どもをすくすく育てることができると思うのです」(『ドゥーラ協会』代表・丑田香澄さん)

産後ドゥーラは、産後のママに寄り添う伴走者です。

「母親にもっと愛情が注がれる社会したい。それこそが健やかな育児ができると信じています」(丑田香澄さん)

産後ドゥーラの
サポート活動に密着!

辻優子さんは、その産後ドゥーラのひとり。産科クリニックに事務職として8年勤めたあと、セラピストの資格を取得。昨年2012年に立ち上がった『ドゥーラ協会』の趣旨に賛同して、産後ドゥーラの資格を取ったそうです。自身も一男一女の母親です。

この日、辻さんは、産後3ヶ月になる朝原佳代子さん(仮名)の家にサポートに行く、というので同行させてもらうことにしました。

ピンポーン♪朝原さん、赤ちゃんを抱っこしながら、笑顔で迎えてくれました。

辻さんが朝原さんの家を訪れるのは、今日で4回目。最初は、「どんな人が来るのかしら?」と少し緊張ぎみだったという朝原さんも、今ではもうすっかりリラックス。お友だちを迎える気分です。

辻さんは、ささっとエプロンをすると、キッチンへ。手を洗い、残っていた洗い物などを、さりげなく片付けます。そしてお湯を沸かして、紅茶を淹れ始めました。訪問4回目ともなると、ティーカップやお皿などもどこにあるか、器の配置もわかるので、勝手知ったる……、という感じです。

辻さん「芋羊羹を作ってきたの。いっしょに食べましょうね」

朝原さん「わあ、ありがとうございます。誰かにお茶を入れてもらえるのって、本当にうれしいんですよね。お茶くらい、と思うけれど、そんな余裕もないんです。この子、ずっとぐずっているから、1日中抱っこしている感じなんです。優子さんがきてくれると、ほんとホッとします」

辻さん「あら、じゃあ抱っこで腕が疲れているでしょ?今日は腕を中心に、手と肩をマッサージしましょうかね」

セラピストでもある辻さんは、オイルを使ったボディケアが得意。この日も、朝原さんの表情と話から、体調に合ったアロマオイルをブレンドします。

辻さん「あら、タッくん寝ちゃいそうですね。ちょっと抱っこさせてもらおうかな?このまま寝てくれると、佳代子さんも落ち着いてマッサージに入れるよね(笑)」

トン、トン、トン、トン……。タッくんのお尻や背中をリズミカルにたたきながら、ゆらゆらと揺れて眠りを誘います。辻さんはマタニティタッチやベビーマッサージ講師の資格も持っているそう。雑談をしながらの手馴れた抱っこに、タッくんもウトウトし始めました。

朝原さん「優子さんの抱き方を見て、あ、けっこう大胆に抱っこしちゃっていいんだ~って知りました(笑)。私の友だちはまだ子持ちが少ないし、ママ友と呼べる人もいないので、優子さんの赤ちゃんへの接し方がすごく参考になります」

ドゥーラは家事もサポート。「産後はゆっくりお茶を飲む余裕もないんですよね」と辻さん。

セラピストの資格を持つドゥーラ辻さんのマッサージは、あたたかくて心にもしみます。

「けっこう大胆に抱いていいんですね。抱っこの仕方も勉強になります」と朝原さん。

家事から
オイルマッサージまで、
サポートは十人十色

朝原さん、今は育休中ですが、仕事はシステムエンジニア。計画的にダンドリよく、きちんと予定通りに進めていかないといけない仕事です。それは、朝原さんの性にも合っているといいます。

ところが、赤ちゃんときたら、計画やダンドリなんてお構いなし。1日中家にいるのに、朝も昼も夜もかかりっきりで、何ひとつ予定通りに終わらない…。どうして何もできないんだろう…、どうしてうまくできないんだろう…、この子はちゃんと育っているんだろうか……。ふと気づくと、誰とも喋らず、鬱々とした気持ちでお世話をこなしている日々だったといいます。

「出産直後は夫の実家にいて、姑に助けてもらいました。2週間ほどで自宅に戻ったのですが、それからが本当につらくて。夫は協力的なんですが、やっぱり毎日忙しいですし、仕事に行っている間、私は息子とふたりきり。友達もそうそう訪ねてきてくれるわけでもないし……。あー息子はかわいいのに、なんでこんなにつらいんだろうって…」

そんなとき、偶然、テレビ番組で"産後のお世話をしてくれる専門家"としてドゥーラが紹介されているのを見たのだそうです。

「いま私が必要としているのはこれだ!!と。ホームページですぐに検索しました」

産後ドゥーラのプロフィールが紹介されている中から、朝原さんは、オイルマッサージを得意とする辻さんに、「体をほぐしてもらおう!」と決めて申し込みます。

しかし、知らない人が家にあがることに、最初は抵抗があったといいます。厳しいことを言われたらいやだな……。気が合わなかったらどうしよう……。お茶碗を洗ってほしいとか、洗濯が…とか、あれこれ指示しないといけないのかな……。そんなふうに気を遣ってしまい、初日は産後でクタクタだったのに、キッチンをピカピカにして辻さんを待っていたそうです。

「今思えばすごく身構えていました(苦笑)。でも辻さんが、マッサージしてくださったとき、"わ、腕がカチコチ。頑張ってこられたんですね~"って言ってくださったんです。そしたら気持ちがフーッと軽くなって、なんだか泣けてきてしまいました……。話を聞いてもらえた、わかってもらえた、それだけで気持ちが軽くなったんです」

「妊娠中からドゥーラの存在を知っていたら、産後もっとラクにお願いできたかもしれない」と朝原さん。「もっと多くの女性がドゥーラの存在を知ったらいいと思う。妊娠中から知っていたら、私みたいにつらい思いをする人も減ると思う」朝原さんはそんな思いから、今回の取材を引き受けてくださったそうです。

ドゥーラ協会でも、産後のサポートをスムーズにするために、妊娠中に1度訪問して、顔合わせすることも勧めています。

さて、産後ドゥーラによる2時間半のサポートを終えて、この日は終了。料金はドゥーラによってまちまちですが、辻さんの場合は2時間半で6,800円。だいたい1時間3千円ほどがめやす。ドゥーラによっては週5日の定期契約や、平日夕方や土曜日の訪問も可能だそうです。

産後ドゥーラ 利用の流れ

step1

ホームページで希望するドゥーラを選び、初回訪問(面接)を申し込む。

  • 産後ドゥーラと一度会ってから利用を決めることができる。

step2

申し込みを受けた産後ドゥーラより直接連絡

step3

初回訪問

  • 妊娠中の場合は具体的な産後サポートの内容について相談し、出産後にサービス開始日を確認。
  • 出産後の場合は初回訪問時に今後のスケジュールやサポート内容を相談。その流れでサポートも可。

step4

サポート開始
平日日中2~3時間が基本。レポート提出(サポート内容と親子の様子を書きとめたもの)。

step5

支払い
ドゥーラにより異なる。

「ドゥーラに助けられて、育児にも少しだけ余裕が出てきました。妊娠中から知っていたらもっとよかった……」と朝原さん。

アメリカではポピュラーな
お仕事"ドゥーラ"

ベビーシッターは赤ちゃんのお世話をする人で、ハウスキーパーやヘルパーは家事の手伝いをしてくれる人。ドゥーラはそのすべての要素を兼ね備えていますが、いちばんの仕事は、生んだばかりのママに気持ちを寄り添わせて、赤ちゃんのいる新しい生活へスムーズに移行できるよう、伴走者となってお世話をすることです。

アメリカでは出産前後の女性を支援する専門家として知られていて、多くの女性がドゥーラの手を借りながら出産や育児、家事をこなしているそう。でも、日本ではまだまだ、ほとんど知られていません。

でも「子育て=孤育て」なんていわれる昨今、周囲の手を借りずに孤独感を感じながら育児をする女性が増えてきたことから、2012年4月、日本初の一般社団法人ドゥーラ協会が発足します。

すこしだけ息抜きがしたい人、毎日の家事に困っている人、子育てに自信が持てない人、誰かにごはんを作ってもらいたい人、誰とも話せずに孤独を感じている人……。産後1年までは、どんな人でも、「産後ドゥーラ」を利用できます。

「産後ドゥーラ」は
認定資格!
産後サポートのプロ。

今回取材した辻さんは、一般社団法人ドゥーラ協会が認定する「認定産後ドゥーラ」。

「この資格を取るためには養成プログラムを修了する必要があります。これが座学・実習ともにけっこう大変(苦笑)。母親サポート・家事サポート・育児サポートの3本柱をしっかりと学ぶので、内容がかなり幅広いんです」と辻さん。

現在9名の認定産後ドゥーラが、東京・横浜・埼玉・千葉を中心に活躍中。夏には、新たに20名近くのドゥーラが誕生予定。今後もコンスタントに増えていきそうです。

ドゥーラはみな個性豊か。得意ジャンルもいろいろです。アレルギー対応食やマクロビオテックの食事に詳しい人、掃除が得意な人、助産師や保健師の資格を持つ人、ヨガやボディケアに詳しい人……。そして、ほぼ全員が育児経験者です。

「でも、ときには経験が邪魔になることもあるんです。自分が出産・育児の経験者だからといって、価値観をおしつけないように気をつけています。実家のお母さまやお姑さんは、ときどき遠慮がなかったり、遠慮しすぎてしまったりするかもしれませんが(笑)、私たちドゥーラは、ほどよい距離感を保ちながら自然に"おせっかい"をやける人を目指しています」(辻さん)。

出産準備などの雑誌に"妊娠したらドゥーラ選びも開始しよう!"と、あたりまえのように書かれる時代になることが夢、という辻さん。

「産後女性が、あたたかい愛情でドゥーラに見守られ、サポートを受けられる時代になれば、つらいお母さんが減って、子育てはもっとラクに楽しくなると思います。産後ってデリケートだから、少しでもつらい思いをすると、いつまでも傷になってひきずってしまう。逆に、やさしくされると、いつもの倍にも増して心にしみる。あったか~い気持ちで育児ができると思うんです」

「妊娠したら、産後ドゥーラ選びを始める。そんな時代がくるといいですね」と辻さん。

東京・神奈川・埼玉・千葉「産後ドゥーラ」

事業を行っているところ:一般社団法人ドゥーラ協会
利用できる人:妊娠中~産後1年までの女性(それ以外は個別にドゥーラと相談)。
利用できる時間:ドゥーラにより異なる。平日日中のほか、平日夕方、土曜日も可
利用料金:ドゥーラにより異なる。1時間約3,000円。2~3時間の利用が多い。
利用できる場所:依頼者の自宅のほか、病院の付き添いや買い物、上の子の園送迎、なども可。

取材協力/一般社団法人ドゥーラ協会

あわせて読みたい記事

出産予定日の登録

出産予定日を入力してね!
登録するとあなたにおすすめの記事が表示されるよ!

記事をシェアしよう!

プレママタウンとは?

  • 専門家からあなたへのアドバイス!
  • 出産に備えた専用の準備リスト!
  • ママ友が増えて悩みや不安を解消!

プレママタウン
入会キャンペーン

今なら全員に
「ナチュラル ムーニー」オリジナルサンプルプレゼント!

「ドゥーラ」とは語源はギリシャ語で「他の女性を支援する、経験豊かな女性」という意味。ヘルパーでもベビーシッターとも違う、産後の女性の生活をまるごと受け止めて支えてくれる新たな職業「産後ドゥーラ」の活動をリポートします。妊娠・出産のサポートサイト「プレママタウン」

新規入会キャンペーン
今すぐ会員登録しておむつ試供品をもらおう!