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香りの効果は?アロマ出産について

2005.03.01

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アロマオイルって、いい香り~。エステサロンや自宅で、その心地よさを実感している人も多いことでしょう。でもアロマは、「なんとなく気持ちいい」「リラックスする」といった気分的な効果にとどまりません。ヨーロッパで自然療法として始まったアロマセラピーはいま、医学的・科学的な立証が進んで、医療従事者も注目! 妊娠・出産・産後のさまざまなトラブルにも、大きな効果を発揮しています。アロマセラピーをいち早く産婦人科医療に取り入れた、中山産婦人科クリニックの鮫島浩二先生を訪ねました。

取材協力・監修

鮫島浩二先生

東京医科大学卒業。東京警察病院婦人科を経て、1998年から中山産婦人科副院長。気功を応用したリーブ法出産を開発、アロマセラピーも取り入れている。著書に『妊娠出産育児のためのアロマセラピー』(池田書店)など。

妊娠中から使える
アロマセラピー

つわりで気分が悪いときに、オレンジやグレープフルーツ、レモンなどのアロマオイルを、数滴ハンカチに垂らして嗅ぐと、すっと気分が晴れてきます。食欲も湧いてきたりして……。

「アロマオイルの中に、こうした不調に働きかける有効成分があるんです」(鮫島先生)

柑橘系に多いリモネンという成分には、消化器や内分泌腺の働きを助ける働きがあります。匂いを嗅いで1分後にはもう血液中にその成分が存在するというのですから、香りがいかに早く体に働きかけるかがわかります。

こむらがえりには、ラベンダーとペパーミント、ローズマリーカンファーのブレンドで下肢をマッサージ。

ラベンダーには鎮静作用やけいれんを鎮める作用のある、酢酸リナリルやリナロールという成分。ペパーミントには筋肉のほてりを冷ます作用、ローズマリーカンファーには、筋肉疲労をやわらげる作用があります。

カンジダ膣炎には、ティートリーで患部を消毒します。ティートリーの殺菌力、抗菌力は、西洋医学の薬に勝るとも劣りません。

分娩室の棚にアロマオイル。アロマオイルの陣痛促進効果や鎮痛効果、殺菌効果を巧みに使って、お産をスムーズにサポートする。

施術する側の疲れもとる
アロマセラピー

鮫島先生は、それぞれのアロマオイルが持つ成分を利用しながら、どのオイルをどのような配分でどう使うと効果的か、個人的な香りの好き嫌いも考慮しながら、処方しています。もちろん、すべての不調をアロマオイルで解決できるわけではありませんから、西洋医学の薬や技術も使います。それが、ドクターの強みです。

「アロマセラピーは副作用が少ない上に、患者自身が気持ちよく使えるのがいいですね。さらに施術しているこちらの疲れもとれる。これがすばらしい!」。

陣痛室や分娩台でアロママッサージ。アロマの薬理効果だけでなく、肌と肌との触れ合いが医療サイドへの信頼にもつながり、リラックスしたお産ができる。

お産をスムーズに運ぶ
アロマ効果

鮫島先生は、妊娠中だけでなく、お産の真っ最中にもアロマオイルを使います。

「お産の進行は人それぞれ違うので、臨機応変に使っています」。

たとえば、陣痛が始まったばかりのころに使うのは、分娩促進や痛みを緩和する効果のあるクラリセージやジュニパー、気持ちを明るくするパルマローザなどをブレンドしたオイルで手や足、お腹や腰をマッサージします。

痛みが強くなってきたら、さらに鎮静効果の高いローズやイランイランなどもプラス。

陣痛に疲れてきたら、ペパーミントが香るアロマタオルを顔に当てて、深呼吸。アロマタオルは、洗面器の水やお湯にアロマオイルを数滴垂らし、その中でタオルを絞って作ります。ペパーミントのクールな香りを嗅げば、気分がすっきりして、元気が蘇ります。

陣痛が弱いときには、子宮収縮作用のあるジャスミンやクローブ、ゼラニュウムのブレンドオイルで、腰や背中、おなかをマッサージ。洗面器に熱めのお湯を入れ、真正ラベンダーやクラリセージを垂らして足浴させることも。

いよいよ赤ちゃんが出てくるというときには、会陰が裂けないように、スクワランオイルにティートリーを垂らしてたっぷりと塗ります。

「会陰の伸びがとてもよくなるので、会陰切開もほとんどしないですみます」。

分娩後は、グレープフルーツやオレンジ、フランキンセンスなどが香るアロマタオルで、顔を拭いてもらいます。

「辛いときも、アロマが香るだけでリラックスした気分になれました」

「陣痛でつらいとき、看護婦さんがアロマオイルでマッサージしてくれました。すごくうれしかった」

「産み終わったときに、アロマタオルで顔を拭いてもらいました。幸せの香りでした」

「産後、アロマセラピストにマッサージしていただきました。大事にされている、という感じでうれしかった」

と、アロマ出産した人たちの声、声。アロマ出産したくて、遠方からわざわざこの産院を選ぶ人もいます。

中山産婦人科クリニックでは、看護婦さんや助産師さんも、アロマオイル一式をかごに入れて病室を回る。ドクターの処方で、産前、産後のトラブルをアロマでケア。

ホームケアの注意点は?

産後のアロママッサージなどをしてくれる産院は増えてきましたが、アロマセラピーを積極的な治療やスムーズな分娩のために用いているところはまだそう多くはないようです。それなら、ホームケアで使いたいところですが、「妊娠中は慎重に」と鮫島先生。アロマオイルは分子が小さいので、胎盤を通過して赤ちゃんにまで届いてしまうからです。以下のことを注意しましょう。

  • 妊娠中のオイルマッサージは、0.5~1.5%の薄い濃度で使用する。
    (10mlのベースオイルに、精油1~2滴)
  • 妊娠中には避けた方がよいアロマオイルがあるので注意する。それらは香りを嗅ぐ程度なら問題ないが、オイルマッサージには使わない。
  • マッサージに使う場合は、パッチテストをする。植物油で希釈したアロマオイルを二の腕の内側につけて30分。赤くなったりかゆくなった場合は、アレルギーがあるということなので、使用をやめる。
  • アロマオイルは、以下のような品質の確かなものを使う。
  • 有機栽培の自然のもの。
  • 植物名や産地、抽出した部位や蒸留方法、ボトルした年月日、ロット番号ごとの成分分析表、消費期限などが付いているもの。

マッサージするときは、ベースとなるオイル(キャリアオイル)でアロマオイルを薄めて使う。ベースオイルにはアボカド、アプリコット、グレープシード、ホホバオイルなど、いろいろな種類がある。アロマオイル1滴は約0.05ml。10mlのベースオイルにアロマオイルを1滴垂らすと、0.5%濃度になる。

妊娠初期から使える
アロマオイル
妊娠初期でも
芳香浴でなら
使える
アロマオイル
妊娠中に使っては
いけない
アロマオイル
(ただし芳香浴はOK)
妊娠6ヶ月ごろから
使える
精油

グレープフルーツ

真正ラベンダー

スイートオレンジ

ティートリー

ネロリ

パルマローザ

ビターオレンジ

フランキンセンス

ベルガモット

マンダリン

レモン

ローズウッド

イランイラン

ジャーマンカモミール

ペパーミント

ローマンカモミール

アニス

アンジェリカ

オレガノカンファー

キャロットシード

クローブ

シナモン

ジャスミン

スパイクラベンダー

セージ

タイムチモール

タラゴン

バジル

フェンネル

ラバンジン

ラベンダースーパー

レモングラス

レモンユーカリ

クラリセージ

サイプレス

サンダルウッド

ジャーマンカモミール

ジュニパー

ゼラニウム

タイムツヤノール

ニアウリ

パイン

パチュリー

ヘリクリサム

マージョラム

ユーカリグロブルス

ユーカリラジアタ

ラベンサラアロマティカ

ローズ

ローズマリーカンファー

ローマンカモミール

日本の
アロマ出産の歴史は?

鮫島先生がアロマに興味を持ち始めたのは、今から15年前、東京警察病院にいたころです。そこでの母親学級などで、アロマキャンドルやポプリを焚いていました。

「雰囲気を盛り上げたかったんです。でも、当時はオイルの質なんてことも考えていなかったので、あれはよくなかった(苦笑)」

その後、文献を読み、勉強を重ね、1997年に中山産婦人科クリニックに移ったころから、本格的にアロマセラピーを医療現場に取り入れていきました。ちょうどそのころ、医療従事者によるアロマセラピー学会が立ち上がり、「クスリとしてのアロマ」に目覚めたそうです。アロマオイルを「クスリ」として使う以上、品質は確かなものでなければならない。成分もはっきりわからないオイルを医師が使うわけにはいかない――。しかし、当時、ほとんどのオイルに成分表示はなく、成分分析データも公表されていませんでした。そこで臨床を重ねながら、アロマオイル業界を啓蒙。その結果、成分など情報公開するところもだんだん増えてきました。

「さまざまな医療分野で、アロマオイルの臨床例が次々と報告されています。アロマオイルはその医療効果だけでなく、患者と医療サイドとの距離を縮める役目も果たしていると思います」

アロマセラピーは、無機的な医療のイメージを、もっとぬくもりのあるヒューマンなものに変えてくれそうだ。

監修/鮫島浩二先生(中山産婦人科クリニック副院長)
取材協力/中山産婦人科クリニック(埼玉県熊谷市)

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