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日本の安全安産度は世界一!?お産のリスクを減らす方法

2017.12.01

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妊娠がわかったら、「出産はなるべく自然分娩で」とか「痛くない無痛分娩にしよう」とか「産後にアロママッサージをやってくれる病院がいい」なんて、お産への夢がふくらみます。私たちにとって、お産は危険なものというよりも、赤ちゃんに会うためのステキなプロセス。そう感じられるのは、日本が世界屈指のお産安全国だから。しかし、産科医不足、分娩施設の減少が叫ばれる昨今、このままではこの地位が危ない!

今後も安全なお産をするために――。産婦人科医、久保隆彦先生の提言です。

監修者プロフィール

久保隆彦先生
シロタ産婦人科名誉院長、医学博士。
岡山大学医学部卒業後、聖隷浜松病院NICU、高知医科大学助教授、国立大蔵病院産科医長、国立成育医療センター産科医長を経て現職。専門は、周産期医学、胎児・新生児学、妊産褥婦のメンタルヘルス。作成したガイドラインは、「産科危機的出血の対応ガイドライン」、「産科危機的出血への対応指針2017」、「産科危機的出血に対するIVR施行医のためのガイドライン2012」、「産科危機的出血に対するIVR施行医のためのガイドライン2017」、「早期母子接触の留意点」、「CRS診療マニュアル」。評価したガイドラインは、「産婦人科診療ガイドライン産科編2008」、「産婦人科診療ガイドライン産科編2011」。

世界一のお産、安全国。
でも、やっぱり「お産は命がけ」

ちょっとシビアな話ですが、ユニセフの世界人口白書のデータによると、2015年の世界の平均妊産婦死亡率は、10万人に対して216人。つまり、500人に1人が妊娠・出産で亡くなっています。もっとも高い国はシェラレオネの1360人。

でも、日本は5人。世界でも極めてよい数字です。

「日本は、自宅近くに個人病院があって、いざというときは大病院に行ける。こういう連携システムがとてもうまくいって、安全なお産ができるようになったのです」というのは、シロタ産婦人科名誉院長の久保隆彦先生。

1900年当時は、自宅で出産する人がほとんどでしたが、そのころの妊産婦死亡率は10万人に対して400人。その後、徐々に病院で産む人が増え、1960年を境に病院出産の人のほうが多くなり、そのころから妊産婦死亡もガクンと減ります。現在は99%が病院・診療所分娩で、安全性を確保できない助産所・自宅分娩はほとんどなくなりました。

1950年代では自宅分娩がほとんどだったが、1960年から診療所(個人病院)と病院を合わせた、施設分娩が多くなった。(厚生労働省 人口動態統計より、作成)

日本の妊産婦死亡の年次推移。1950年代、10万人出生に対して約180人だが、1960年ごろから激減。今では5人という低さ。

「今はほとんどが病院・診療所での施設分娩になり、妊産婦死亡も激減しました。でも、もともとのお産のリスクが減っているわけじゃないんです。産科医の対応システムが向上したに過ぎません。昔はよく、『お産を甘く見たらダメだよ』『心してやらないといけないものだよ』と言ったものなんですが、これは昔の話ではなくて、今でもきちんと知っておいて欲しいことなんです」(久保先生)

近くでお産できる病院がなくなっている!

日本では、『個人病院』と、地域で中心になっている『周産期センター』(高度な医療設備を持ち、高い妊娠・出産のリスクに対応できる高次産科施設)との連携が、世界一安全な安産システムの基盤となってきました。しかし、このとてもいい日本の連携が、ここ数年で急速に失われつつあるのです。

「産科医が少なくなってきている」というニュースを聞いたことがあるでしょう。お産は1年365日待ったなし。産科のドクターは激務にさらされています。医療事故で訴訟問題が起こるケースもあります。そんな現実を知ると、若い研修医は産科を志望しなくなる。その結果、産科医師不足が加速しているのです。

その最も大きな影響を受けているのが、地域で周産期センターの役割を担ってきた大きな病院で、産科の医師が確保できずにお産をやめるところが増えてきているのです。

すると、そのまわりでお産をやっていた、いくつもの個人病院もお産をやめてしまいます。緊急事態が起こった時に搬送できる病院がないからです。その結果、市町村でお産できる施設が1つもない(!)という自治体がたくさん出てきているのです。

「実際には帝王切開で一人の先生が麻酔をして、手術して、さらに生まれて来た赤ちゃんの蘇生もして、ということをすべてやるのはムリなんです。でも、日本はそのムリを一人の先生がずっと頑張ってやってきた。その限界がきているのです。最近問題となっている無痛分娩のトラブルも、専門の麻酔科医なしに産科医が一人で行った結果です。お産にはリスクがあるけれど、それでも自宅からすぐ近くでお産できるメリットのほうが大きい、ということで、日本の医療体制が続いてきて、それで世界一の安全を確保できていた。でも、それが今、ほころびつつあるんです」(久保先生)

できることは、リスクを自分で管理すること

「とはいっても、お産の約9割は問題なく自然に生まれてきます。リスクの低い妊婦さんに関しては、一人の産科医師で対応できます。でも、お産のリスクはゼロではない。ローリスク妊婦であってもノーリスク妊婦じゃない。そのことをしっかり認識してほしいのです」(久保先生)

では、私たち妊婦が、より安全なお産を手に入れるために、できることは何なのでしょう?

「最近は自然分娩志向で、自宅出産や助産所での出産を望む人も増えていますが、自分のリスクを知ったうえで、分娩場所を選んで欲しいのです。たとえば、前回帝王切開をした人が自然分娩を希望した場合、子宮が破裂するリスクは1%です。この1%を高いと見るか、低いと見るか。多くの病院では高いと見て、帝王切開をすすめています。結果、うちの病院では1000人に1人の赤ちゃんしか死なせない(0.1%)医療を行えています。でも、大丈夫だと言われて助産所で子宮破裂して、高次産科病院に送られてくるケースもあるのです。ですから、妊娠初期と後期の2回、自分でリスクを診断して、もしリスクが高くなったら、自ら転院を希望するなど、自分に合った病院を選ぶ作業をしてほしいのです」(久保先生)

そのための手がかりになるのが、『妊娠リスクチェック』。自分のリスクを自分で知ることのできるシステムです。自分のリスクは自分で管理する時代。さっそく、やってみましょう! そして、病院選びに役立ててください。

取材協力/シロタ産婦人科

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日本は世界一のお産安全安産国。この誇りある地位を、医師たちは懸命な努力で作り上げてきました。しかし、最近の産科医不足、分娩施設の減少で、潜在的なリスクは高まりつつあります。お産のリスクを減らして、無事出産を果たすために、「ぜひ、妊娠リスクチェックを!」。産婦人科医、久保隆彦先生の提言です。妊娠・出産のサポートサイト「プレママタウン」

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